[ウォッチャー's レポート]
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「MACWORLD Expo / San Francisco '97」ギルバート・アメリオ氏基調講演レポート
Saori Kappus
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http://live.apple.com/macworld/ (Apple Webcast)
1月7日、「MACWORLD Expo / San Francisco '97」が、サンフランシコのダウンタ
ウンにあるモスコニセンターで開幕した。クリスマス売上の不調、12月四半期の損失、
株価の下降、技術問題など、米Apple Computer社の不安なニュースが多い中、会場か
ら道を隔てたマリオットホテルで行われたAppleの会長兼CEOギルバート・アメリオ氏
のオープニング基調講演に、多くのMacintoshファンがつめかけた。
アメリオ氏は冒頭に、Appleの創始者の一人であるスティーブ・ジョブス氏の復帰
を祝って、20年前に発行されたMacworld誌創刊号(ジョブス氏が表紙)を額に入れて
ジョブス氏に贈呈する予定であることを告げる。「ジョブス」の名が出た途端に、会
場に歓喜の拍手が起こった。
会場が暗くなると、スクリーンに映画「インデペンデンス・デイ」の場面が次々と
映し出される。地球救出のアイデアを出す学者役のジェフ・ゴールドブラムの差し出
すパワーブックは、残り時間を刻々と刻んでいる。「問題解決に28分しかない時には、
デキるコンピュータを持っていた方がいい」のキャッチコピーが流れ、Appleのロゴ
が。再度会場の歓喜と共に会場が明るくなると、演台にはジェフ・ゴールドブラム氏
本人が現われ、Macintoshファンぶりを披露するという演出もあった。
アメリオ氏は講演の前半を、ファンの懐疑心を解くことに向けた。Sun
Microsystems、Netscape Communicationsとの同盟、HotSource、Java開発などを挙げ、
インターネットに対応した現在の技術的な前進を再確認。協力各社のコメントが発表
され、ピーター・ガブリエル氏の自身による新作CD-ROMの予告で締めくくられた。
Apple社の基本精神である「Accessibility(容易性)」に乗っ取った教育や、障害者
への貢献を続行する公約も観客の拍手を浴びた。
講演の中ほどで、期待の次世代OS「Rhapsody」についての説明があった。従来の
Mac OSでの限界と、新OSによるシェア拡大の重要性を強調したのち、今後の開発につ
いての解説に入った。アメリオ氏は、68KからPowerMacへの移行がうまくいったよう
に、この新OSへの移行も迅速・スムーズに行うことを公約した。
これらの解説の後、いよいよスティーブ・ジョブス氏の登場。氏が壇上に現われる
と会場は総立ち、拍手の渦。20年前とほとんど変わらない風貌で、Mac OSとNeXTの融
合の可能性について力説。「Appleでしか提供できないものを作ろうではないか!」
とディベロッパーへ参加を強く呼びかけた。
予定を大幅に超えた三時間近い講演は、技術的な情報提供というより、むしろ士気
を高めるための集会の色が濃く、エンターテイメント性の高い基調講演であった。
[Reported by saori@earthlink.net]
(97年1月9日)