誰もが金欠な学生時代、「青春18きっぷ」や「夜行バス」を駆使して貧乏旅行をした経験がある方も多いのではないでしょうか。そして、すっかり大人になった今、飛行機や新幹線をバンバン使えるようになった方もそうでない方も、やっぱり安く行けるに越したことはない、というシチュエーションはまだまだあります。
たとえばこの夏、「愛・地球博」を見に行くにも、新幹線が往復2万円じゃ、交通費まで含めるとけっこうな出費です。ご家族連れならなおさら。そんな方におすすめなのが「格安ツアーバス」です。貧乏旅行、もとい、お得な旅行好きな方々の注目をここ数年集めているこの「格安ツアーバス」がまた、インターネットを使うと本当に便利。豪華なパンフレットなどないこの手の格安ツアーバスの詳細も、ネットなら情報豊富。試しに検索エンジンに「格安高速バス」と入れて検索してみてください。格安のツアーバスを施行している旅行会社がワンサカヒットするはずです。
ほぼ時間通りに運行され、トイレも完備の一般の高速バスと比べれば、いろいろと不便な点もあるツアーバスですが、にも関わらず人気なのは、なんといってもその値段。たとえば、東京→大阪間で、なんと3,000円台から。
狭いバスに揺られて長距離を移動するのが楽しくてしかたない、という人はあまりいないでしょう。旅行の過程を楽しみたい、鉄道の旅を満喫したいという方には、まったく向いていません。しかし、地方の実家に帰るよとか、コンサートを全部観るんだとか、サッカーをアウェイでも応援するんだとか、宝塚大劇場で公演を観るのよとか、ともかく行った先に強い目的があって、移動できればそれでいい、できれば移動コストは押さえたいという方にはぴったりなのです。
このツアーバスは、そもそも旅行会社が主催する一種の企画旅行で、片道または往復のバス移動のみ実施されるもの。交通機関とは違い、高速バス愛用者なら誰でも知ってる有名サイト「発車オ~ライネット」」では見つからない場合も多々あります。
この格安バスツアーを企画している旅行会社には、トイレ付きバスや3列シートなど、運行路線と車体の種類が多い「オリオンツアー」、オリジナルカラーの車体で“足元ゆったりバス”を運行している「キラキラバス」など多数あり、たいてい出発当日まで申し込みができます。
● お得感は抜群! 東京から大阪が3,500円からの「ビジネストラベル」
そうしたバスツアーサイトの中から、今回は価格にこだわって「ビジネストラベル」をご紹介します。ビジネストラベルの路線は、関東~関西、新宿~名古屋、仙台~新宿など4路線。価格は通常、新宿~名古屋が2,900円、東京~大阪が3,500円~3,900円。夏休みなど一部期間は数百円割り増しになっている路線もあります。
このビジネストラベルに限らず、格安ツアーバスの予約はホームページからが便利です。特にビジネストラベルの場合は、たとえば関東~関西便がネットで申し込めば3,500円のところ、電話予約だと4,800円と、1,000円以上も割高になってしまいます。空き状況はPC向けのホームページでもケータイ向けのホームページでも「あと3席」という感じでリアルタイムで表示されます。利用するあてがあるときは、思い立ったらすぐ予約できるように、ケータイにURLを転送しておくのがオススメです。
そして、このビジネストラベルで忘れちゃいけないのが「ラストミニッツ」。売れ残ってしまった座席が、前日や当日などの直前に1,000円、500円といった超お得値で販売されています。「名古屋まで500円」の表示を見ると、あまりのお得さに何か名古屋に用事はなかったか、無理矢理目的を見つけたくなってしまうほど。
このツアーバス、もちろん通常料金でも超お得ですから、土日がらみの利用は直前では売り切れていることも多いので、日程によっては早めに申し込んだほうがいいでしょう。
「この日に乗りたいんだけど、ラストミニッツにならないかな~」と待っていたらバタバタと売り切れてしまったり、最後まで通常価格でラストミニッツが出ないこともあります。そんなわけで、申し込みのタイミングが難しいラストミニッツで、行き先と日付がぴったり合うものがあれば超ラッキーです。
|
|
空席検索画面。利用月と出発地、目的地を選択するだけの簡単操作だ
|
8月の東京→大阪を調べてみると、夏期休暇の時期だけあって直近は満席が多い。20日以後ならわりと余裕があるようだ
|
実際のツアーバスの使い勝手はどうかというと、慣れてしまえば簡単です。普段のバス旅行と同じように、ツアーバスの集合場所はたいてい駅近くの道路脇。ビジネストラベルの場合であれば、係員がバス近くで待ってるので、名前をつげて指定の席に座ります。係のお客が全員揃うのを待つ場合が多いため、遅刻者がいれば出発も多少遅れますから、到着時間には多少余裕を持っておく方がいいでしょう。
また、バスの車両はピンキリです。基本的には片側2列の4列シートで、スタンダードなタイプならトイレもなし。中にはそのバスツアー専用の車両を持つ旅行会社もありますが、普通はどんな会社のどんな車両が来るのかは、乗る直前までわかりません。比較的新しい車両が来るラッキーな場合もあれば、かなりくたびれた車両が来ることも。
それでも、やはり格安の料金は魅力的。座席が狭いので数時間おきのトイレ休憩の際に外に出て軽く身体を動かすなど、エコノミークラス症候群に気をつけつつ、目的地に着いたら、浮いたお金でおもいっきり楽しんじゃってください!
■URL
ビジネストラベル
http://www.businesstravel.co.jp/
2005/08/05 11:30
|
西村敦子(にしむら あつこ) 1973年東京都生まれ。IT系出版社を経てフリーライター兼編集者に。「お得」「半額」「限定」に弱く、お得サイトを見つけては知り合いにメッセンジャーで送りつけている。ブックマークからリアルの机の上まで、整理が苦手なのが悩み。 |
- ページの先頭へ-
|