気がつけば今年も、残すところあと1カ月余り。実は、今年の年末年始は1日か2日間有給を取るだけで、10連休も可能な超大型連休なのをご存じでしたか? 「これから予約しなくては……」という方におすすめなのが、海外ホテル予約サイトです。お得な価格で海外ホテルや航空券を手配できますし、今からでも十分手配が間に合いますよ。
● ホテルクーポン形式の海外ホテル予約の定番サイト
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アップルワールド http://appleworld.com/ トップページの地図をクリックするか、都市名の一覧から選択することで目的地を選べる。また、主な都市のシティマップからも選択可能。左上の「空室照会」では、泊まりたい日に空室があるホテルを一気に検索できるので、イベントなどで特に混雑しているときに便利
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今年の年末年始は、12月29日(金)から年次休暇に入る会社でも、三が日をはさんで4日(木)、5日(金)の2日間に有給を取るだけで、7日(日)までの10日間が連休にできてしまうという、会社員の方にとっては願ってもない暦なんです。10日間あれば、普段は行きにくい、遠い国への海外旅行も十分可能です。ヨーロッパなど、3~4日の休みでは足を伸ばせない地域にも行きやすいのではないでしょうか。
ただし、行くとなると出発まではあと1カ月ちょっと。9月にはもう予約が始まってしまう年末年始のパッケージツアーでは、すでに希望通りのものが取れないこともあるかもしれません。そんな場合は、とりあえず「海外ホテル」と「航空券」をお得にWebサイトでおさえてしまう方法がおすすめです。アフリカなど、旅慣れたバックパッカーは別としても、基本的に個人旅行という選択肢がない特殊な地域はともかく、ポピュラーな大都市や観光地なら現地発着ツアーもあります。ホテルと宿さえあれば、たいていなんとかなるものです。
そうした海外ホテル予約サイトの定番が、今回ご紹介する「アップルワールド」です。以前はよく旅行代理店の店頭に、この「a」のマークが入った縦長の分厚いホテル価格一覧表が置いてあったので(Webサイトへの移行により冊子は昨年廃止)、ロゴに見覚えがある人も多いのではないでしょうか。
ホテル価格一覧表の冊子を作っていたことからもわかる通り、アップルワールドはもともと旅行代理店への卸し売りからスタートした「ホテルバウチャー」を取り扱う会社なのですが、今では総取扱量の半分以上は、Webサイトでの旅行者への直接販売だとか。
ホテルバウチャーは、日本で支払いを済ませておけば現地ではクーポンを見せるだけで宿泊できるという便利さと、団体割引並みのお得な価格が魅力の使いやすいシステム。フリープランで飽き足らなくなると、このホテルバウチャー+格安航空券の組み合わせで旅行される方が多いのではないでしょうか。
● ユーザーの都合に合わせてお得な仕入れ先を選べる
以前、この連載でも「JHC」をご紹介しましたが、いくつかあるホテルバウチャーの会社の中でも、アップルワールドは日本で最大手。アップルワールドのWebサイトも、なんといってもその対応のホテル数の多さとプランの豊富さがウリです。
検索結果の一覧からは、そのホテルに泊まったユーザーの「クチコミ情報」もチェックでき、いい点はもちろん、雑誌ではチェックできないような“マイナス面”まで包み隠さず書かれているので参考になります。マイナス面も、先に知っておけば対応もできるのでそれほど気にならないものなのですが、知らずにいると印象が悪くなるもの。コメントがすべて正しいとも限りませんから必要な情報だけをピックアップする必要はありますが、ホテル選びの参考になるのは間違いありません。
国名や都市名からホテル名を選んで各ホテルの個別ページを開くと、同じスタンダードの部屋でも価格や設定内容の違う一覧が並びます。この一覧は、ホテルとアップルワールドが直接契約している価格だったり、その国の国内の代理店経由だったりと、仕入れ先の手配会社ごとの価格を表示しているもので、ユーザーは価格や内容で仕入れ先まで選ぶことができます。
たとえば、単純に価格で選ぶこともできますし、「3連泊で3泊目が無料のキャンペーン」や「朝食付きプラン」など、そのユーザーにとっていちばんお得になるプランが選べるわけです。また、ひとつのルートで満室でも、違うルートならまだ予約が取れることもよくあるため、その意味でも仕入れ先が複数あるのは便利です。
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仕入れ先によって微妙に違う価格設定。キャンペーンの有無や、朝食付きかどうか、注意事項などをきちんとチェックして、ベストな設定のものを選んで予約する
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気になったホテルのプランの「比較」ボタンをクリックしておくと、ホテルの詳細ページ右上の「メモ」をクリックすることで一覧で比較リストが作成できる
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● イベントなどの混雑時は都市をまるごと「空室照会」
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「★」の前についているのが、アップルワールドがオススメするホテルのマーク。「クチコミを読む」をクリックすると実際にホテルに泊まったユーザーの率直な感想が読める
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最近加わった機能で便利なのは、トップページからも利用できる「空室照会」の機能。混雑しているシーズンなどに、都市を指定するだけでその日に空室のあるホテルを一気に検索できる便利な機能で、たとえばヨーロッパの見本市をはじめ、大きなお祭りやフェアなどイベントと重なる日に、「どこか泊まれるところ」を探したいとき便利です。
アップルワールドは無料の会員登録を行なう際に取得する、「お客様番号」と「Eメールアドレス」がサービス利用の基本になり、ホテルの詳細ページ以降はこの「お客様番号」と「Eメールアドレス」でログインしなければ進めません。この会員登録さえ行っておけば、たとえばアップルワールドの姉妹サイトの海外格安航空券の販売サイト「a-sky(http://a-sky.jp/)」で航空券を購入すると、アップルワールドのホテル代が5%キャッシュバック。24時間空席確認やオンライン予約もできますし、ほかの海外格安航空券のWebサイトと比べてもひけをとらない価格なので、ホテル予約との合計金額で考えると、ほかよりお得になるケースも多いでしょう。
さらに、アップルワールドはネットのポイントプログラム「ネットマイル」で利用代金の1%(5万円ご利用の場合500mile)が貯まるほか、逆にネットマイルで貯めたマイルを1,000マイル以上、20マイル単位(1マイル=0.5円)で支払いに使うこともできます。
● PDF形式の電子クーポンで、スピーディーなバウチャー発行
泊まりたいホテルを決めてWebサイトから予約すると、即時予約の場合はすぐに「最終確認」へ進み、回答待ちの場合は後日Eメールで追って連絡が来ます。原則的に、日本を出発する14日前までにこの「最終確認」が必要。
その後の支払いや発券などの作業は、「お客様番号」と「Eメールアドレス」でWebサイトの会員専用ページにログインして、Web上で処理を進めるシステムです。肝心のホテルバウチャーもPDFファイルをプリントするだけでいいので、出発まで時間がなくて急いでいるときに郵送で届くのを待つイライラもありません。なお、自宅にプリンタがない場合は、有料で印刷したものを発送してもらうことも可能です。
さて、このようにお得で便利なアップルワールドですが、やっぱり添乗員付きツアーとは違うので、頼り切るのはちょっと危険です。たとえば、私の場合はアップルワールドのホテル紹介ページで「インターネット対応」の部屋を選び、ホテルの開設しているホームページにも「全室高速ブロードバンド対応!!」と堂々と書かれていたのに、実際泊まって使おうとしたら、「いま設置工事してるところなのよ~」と笑顔で言われて途方に暮れた……なんてこともありました。まぁそんなこともあれば、「空いているから」と簡単に部屋をアップグレードしてもらえることもあったりします。
要は海外旅行では、どの国でも多少は「いい加減さ」があるもの。一流ホテルを使う豪華旅行なら別ですが、そうでないなら、どうしても使いたい設備は念には念を入れ、宿にEメールで直接問い合わせ、確認してから行くぐらいの準備が必要かもしれません。ホテルクーポンには「海外サービスデスク」の連絡先なども記載されていますので、大きく仕様が違う場合は「チェックイン前に」相談するのもお勧めです。
ツアー旅行でないがゆえの“不便さ”も多少ある、このホテルクーポン+航空券の海外旅行ですが、その分“自由さ”を満喫できるのも確か。気になるホテルに1泊ずつでも、豪華ホテルに連泊でも、好きに利用できるお得なホテルクーポンで、貴重な大型連休をぜひ充実させてください。
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発行されるホテルバウチャーは、通常PDF形式なので、自宅のプリンタで印刷するだけでOK
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予約確定後の作業は、Webサイトにログインして進める。予約内容を確認して精算処理を進める。支払いはクレジットカードまたは銀行振り込み。ジャパンネット銀行、イーバンク銀行などのネット専用銀行も利用可能
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■URL
アップルワールド
http://appleworld.com/
2006/11/17 11:03
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西村敦子(にしむら あつこ) 1973年東京都生まれ。IT系出版社を経てフリーライター兼編集者に。「お得」「半額」「限定」に弱く、お得サイトを見つけては知り合いにメッセンジャーで送りつけている。ブックマークからリアルの机の上まで、整理が苦手なのが悩み。 |
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