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KDDI総研、加速度センサーの個体差でIoT機器に固有のIDを割り当てる技術を開発、将来的にはウェアラブル端末で鍵の管理が可能に?
2016年10月12日 18:18
株式会社KDDI総合研究所は12日、ウェアラブル端末などに搭載されている加速度センサーの個体差によって固有のIDを生成する技術を開発したと発表した。
本技術は、加速度センサーの最大値・最小値から抽出した特徴量に対し、誤り訂正技術および暗号技術による処理を施し、100兆分の1以上の精度を持つ端末固有のIDを生成できるという。
同一端末でID生成を1万回繰り返しても同一のIDが生成されること、高温(90℃)、低温(-18℃)、低気圧(高度2000m)の環境下においても同一のIDが生成可能なことも確認されている。
約10KBのライブラリにより、端末識別IDを約50ミリ秒で生成。処理能力に制約がある端末でも利用できるという。また、必要に応じてメモリ上で端末識別IDを生成し、鍵として利用できる。ストレージに鍵を残さない仕組みを実現しており、メモリ上のデータを保護することで高い安全性を確保できるとしている。
今後の活用例としては、汎用OSを搭載するIoT端末にアプリケーションをインストールし、新しい機能を追加できるようにする。例えば、自宅や自動車の鍵、PCログインのためのトークンなどを端末に集約することができる。