ビジネス・ブレークスルー大学が4月開校、通学不要でネット授業

大前研一氏が学長に就任


「ビジネス・ブレークスルー大学」のサイト

 株式会社ビジネス・ブレークスルーは24日、すべての授業をインターネットによる通信教育で行なう4年制の「ビジネス・ブレークスルー大学」(以下、BBT大学)を2010年4月1日に開校すると発表した。文部科学省が24日、開学設置を認可した。

 設置学科は、ITのわかる経営リーダーを育成する「グローバル経営学科」、経営のわかるITリーダーを育成する「ITソリューション学科」の2つ。卒業時には、文科省認可の大学卒業資格にあたる経営学の学士を取得できる。学長は経営コンサルタントの大前研一氏。

 通学は不要で、PCとインターネットにつながる環境があれば、24時間どこでも授業を受けられるのが特徴。教師が一方的に講義する形態ではなく、教師、学生、ティーチングアシスタントが相互に議論をしながら学習するという。

 カリキュラムについては、「経営とITの知の体系を学ぶだけではなく、知を活かした論理的思考で問題を発見・解決する『問題解決力』、問題解決案を世界のどこでも誰とでも実行し結果を出せる『英語&リーダーシップ』」など、企業経営者の声を反映したという。

 定員はグローバル経営学科が200人、ITソリューション学科が100人、編入学30人。試験は小論文と面接のみで、応募資格は高校卒業。4年間の学費は350万円。内訳は入学金が30万円、授業料が年間70万円、システム利用料が年間10万円。出願受け付けは2010年1月7日から。

 学長の大前氏は、「答えのない時代にあたかも答えがあるかのように教えるteachというのは、20世紀、いや19世紀のやり方だ。21世紀の大学は自ら能動的にlearn(学習)し突破する答えを見つける、それを熱くサポートする仲間と教師が世界中にいてオンラインで結ばれている。そんな大学を日本にひとつくらい創らなければ、日本に未来はないと思う」とコメントを寄せている。

 BBT大学を運営する株式会社ビジネス・ブレークスルーは、社会人向けにオンラインで経営・ビジネス教育を行う企業。また、MBA(経営学修士)プログラムを提供しており、BBT大学はその実績をもとに新設するものだという。

 なお、すべての講義をインターネットによる通信教育で行なう4年制大学としては、ソフトバンクなどが設立した株式会社日本サイバー教育研究所が運営する「サイバー大学」がある。BBT大学は、「通学が不要で100%オンラインによる授業で経営学の学士を取得できる大学」としては日本で初めてとしている。


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(増田 覚)

2009/12/24 18:46