米Google、Officeコラボレーションプラグイン「DocVerse」を買収


DocVerseのWebサイト

 米Googleは5日、米DocVerseを買収したと発表した。同社は、Microsoft Office使ってリアルタイムにコラボレーションできるプラグインサービスを開発している。買収金額などの詳細は明らかにしていない。なお、DocVerseへの新規サインアップは現在、一時中断されている。

 DocVerseは、Microsoftの元従業員が設立した会社だ。Microsoft Officeにプラグインをインストールすることによって、リアルタイムにドキュメントを共同編集できるコラボレーション機能を提供する。また、クラウドサービスも提供しており、外出先でWebブラウザーから利用することも可能だ。

 DocVerseプラグインは、Word、Excel、PowerPointの右側サイドバーにインストールされる。ユーザーは、オンライン/オフラインにかかわらずドキュメントを編集でき、オンラインになると同時に変更点を他のプロジェクトユーザーと自動同期する。また、ユーザーがオンラインである場合、リアルタイムに相手にメッセージを送りながらドキュメントを編集したり、バージョン管理を行うことも可能だ。

 DocVerseが対応しているのは、Windows 7/Vista/XPのOffice 2007/2003だ。Mac OS版への対応は2010年を予定していた。また、Adobe Flash Player 8を搭載した携帯Webブラウザーでも動作可能。DocVerseでは、機能限定版を無料で提供すると同時に、月額6ドルからの有料サービスも提供している。

 Googleによると、「次の発表を公にする準備ができるまで」買収後の新規サインアップは中断するとしているが、既存DocVerseユーザーはこれまで通り継続して利用できるとしている。

 公式ブログの発表では、買収の目的について「我々はGoogle DocsやGoogle Sitesのようなリッチコラボレーションツールの改善を続けると同時に、人々がクラウドへの移行をより簡単にし、Microsoft Officeのようなデスクトップアプリケーションとの相互運用性を容易にしたいと考えている」とコメントしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/3/8 12:41