Symantecが「Norton 2012」米国で発売、Androidタブレット向け新製品も発表


 米Symantecは7日、「Norton 2012」シリーズを発表し、米国で発売した。

 同日、米国で発売されたのは「Norton Internet Security 2012」「Norton AntiVirus 2012」の2製品。あわせて、新製品としてAndroidタブレット端末専用の「Norton Tablet Security」を発表したほか、「Norton Online Family for Android and iOS」がベータ版から正式版に昇格、「Norton Anti-Theft」ベータ版も無料ダウンロード版として公開した。

ダウンロードしたアプリケーションの「安定性評価機能」導入

 Norton 2012では、クラウドにID情報を保管する新しい「IDセーフ」や、複数のNorton製品をネットからウェブベースで管理できる「Nortonマネジメント」、危険性だけでなくアプリケーションのパフォーマンスや安定性もチェックできるようになった「ダウンロードインサイト」、改良された「SONAR」などの変更点がある。

 マルウェア検出機能として重要なSONARは「4.0」として改良。アプリケーションの不審な行動を素早く探知し、未知のマルウェアへの対応を強化した。ダウンロードインサイトでは、ダウンロードされたファイルの危険性だけでなく、アプリケーションの安定性評価機能も導入した。これは、Norton Community Watchシステムによって、ユーザーから収集した何百万ものアプリケーションの動作情報により、そのアプリケーションのクラッシュやハングアップなどの頻度を調べ、ユーザーに情報提供するものだ。これによって、ダウンロードしたアプリケーションが安定しているかどうかを知ることができるようになる。

 Nortonマネジメントでは、遠方にいる家族のPCにインストールされているNortonのライセンス状況を遠隔管理できる。

 このほか、ユーザーインターフェイスも、最もよく利用する機能を中心に操作できるように改良されている。また、パフォーマンスも改善され、Symantecの社内テストでは、2011シリーズに比べスキャン速度が30%、起動時間が17%、ファイルコピーが24%速くなったとしている。

 Norton 2012シリーズは、Windows 7(32bit/64bit)、Windows Vista(32bit/64bit)、Windows XP SP2以降(32bit)に対応。米国での価格は、Norton Internet Security 2012が1年間・3台で69.99ドル、Norton AntiVirus 2012が1年間・1台で39.99ドル。

Android端末などの遠隔ロックや遠隔カメラ操作が可能、盗難対策ソフトも

 新製品として発表されたNorton Tablet Securityは、数週間以内に米国で発売される。価格は39.99ドル。これは、プライバシーや重要データの漏えい、盗難、マルウェア、他の脅威からAndroidタブレットを保護するための製品となる。

 また、これまでベータ版として提供されていたNorton Online Family for Android and iOSが正式版となり、ペアレンタルコントロール機能をiPhone/iPad/iPod touchおよびAndroid端末で使用できるようになった。App Store、Android Marketからそれぞれダウンロードできる。

 ベータ版の無料ダウンロードが開始されたNorton Anti-Theftでは、PCやノートPC、Android端末が盗難された際、ウェブ上から端末をロックし、位置を特定するとともに、遠隔操作でウェブカメラを利用できるとしている。米国のNorton Betaセンターから入手可能だ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/9/8 12:51