Adobe、「Flash Player 11.2」「Adobe AIR 3.2」を公開


 米Adobe Systemsは28日、Flash Playerの最新版となる「Flash Player 11.2」を公開した。Windows版、Mac版、Linux版が用意されており、Adobeのサイトからダウンロードできる。また、Adobe AIRの最新版となる「Adobe AIR 3.2」も公開した。

 Flash Player 11.2とAdobe AIR 3.2では、ゲーム向けの機能を強化。マルチスレッドのビデオデコード処理に対応し、2008年以降のグラフィックドライバーでのハードウェアアクセラレーションの利用に対応。Windows版については、セキュリティアップデートを自動的にインストールするバックグラウンドアップデート機能が搭載された。

 また、ゲーム開発者向けには、ハードウェアアクセラレーション機能の「Stage3D」などをFlash Playerの「プレミアム機能」として提供し、プレミアム機能を利用したアプリの売上が5万ドルを超える場合には、9%をロイヤリティとして徴収すると発表した。

 Flash Player 11.2とAdobe AIR 3.2では、2件の脆弱性の修正も行なっている。2件の脆弱性とも、メモリ破損によりコードを実行させられる可能性がある。脆弱性の危険度は4段階で最も高い“Critical”、適用の優先度は3段階で2番目の“2”とされており、現時点でこの脆弱性の悪用は確認されていないが、目安としては30日以内に適用するよう推奨している。

 また、Android版のFlash Player 11.1(Android 3および2向け)についても、脆弱性を修正したバージョン11.1.111.8が公開された。Android 4向けのFlash Player(バージョン11.1.115.7)については、今回の脆弱性の影響を受けないため、アップデートは公開されていない。


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(三柳 英樹)

2012/3/29 14:41