米Microsoft、企業向けSNSの米Yammerを12億ドルで買収
「Officeの基盤の一部になる」とSteve Ballmer CEO
米Microsoftは25日、企業向けソーシャルネットワーキングサービスの米Yammerを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。買収は12億ドルの現金で行われ、規制当局による承認などの手続きを経た後に完了する見込みだ。
Yammerは、MicrosoftのOffice部門に組み込まれる一方、独立したサービスとして継続。Yammerの社員は、地理的にもMicrosoft本社から離れたサンフランシスコにとどまる。Yammerチームは、同社創業者兼CEOであるDavid Sacks氏が率いる。
Yammerは、企業で使用することを前提としたソーシャルネットワーキングサービスだ。企業のメールアドレスをもとに身元を確認し、プライベートなソーシャルネットワークを簡単に構築できる。その中で社員は、アイデアの議論、質問やそれに対する回答、情報の共有などを行うことが可能だ。無料サービスとして誰でも利用できる機能のほか、企業がソーシャルネットワークを管理できる機能などを有料で提供している。
2008年にPayPalの元COOであるSacks氏が創業したYammerには、現在5億人以上の企業ユーザーがいるとされている。
買収後の将来的計画についてはまだ詳細は発表されていない。しかしYammerの機能をMicrosoftの様々なソフトウェアやサービス、例えばOffice、Office 365、Skype、Dynamicsなどのビジネスアプリケーションと統合することは認めた。Yammerは、独自のクラウドサービスとしても存続していく。MicrosoftのSteve Ballmer CEOは「YammerはOfficeファミリーの基盤の一部だ」とし、この買収の重要性を強調した。
Yammerを統括するMicrosoft Office部門プレジデントであるKurt DelBene氏は、ブログへの投稿の中で、Yammerが利用される場面として「プロフェッショナルな関係の管理と拡大」「Officeドキュメントの共有とコラボレーション」「コンテンツのアップデートに関する情報の通知」「ステータスアップデートからその場で音声や動画による会話へのシームレスな移行」を挙げている。
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(青木 大我 taiga@scientist.com)
2012/6/26 11:46
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