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スマホでデジタル一眼を操作できる「SmartTrigger」、Cerevoが一般販売
（2013/2/26 17:06）
インターネットに接続する家電の企画・開発を手がける株式会社Cerevoは26日、スマートフォンからデジタル一眼カメラのシャッターを操作できるデバイス「SmartTrigger」を発売した。価格は7499円。同社の直販サイト「Cerevo Store」から購入できる。対応ケーブルを付属した場合は8499〜8699円。
遠隔撮影の課題を解決、タイムラプスやジャンプシューティングも可能に
SmartTriggerは、省電力性の高いBluetooth 4.0+LEに対応したデジタル一眼カメラ用の周辺機器。別売りのケーブルを通じてデジタル一眼カメラに装着し、スマートフォンの専用アプリからSmartTriggerにBluetoothで接続することで、カメラから最大10m離れた場所からシャッターを操作できる。
遠隔でデジタル一眼カメラのシャッターを切るには、リモートレリーズやリモコンといった周辺機器が販売されている。しかし、リモートレリーズは本体とケーブルで接続する製品が多く、ケーブルの長さを超えたり、ケーブルを妨げる場所では撮影できない。また、リモコンはカメラ本体の赤外線受光部に向ける必要があり、撮影者の位置が受光部が見える場所に限られるという課題があった。
SmartTriggerは、こうしたケーブル接続型のリモートレリーズの課題を解決。通常の遠隔撮影だけでなく、ボタンを押してから指定した数秒後にシャッターを切る「タイムシューティング」、指定した数秒で連続してシャッターを切り続けることで、静止画をパラパラ漫画のように表示する「タイムラプス」、スマートフォンの加速度センサーを利用し、被撮影者が空中にいるタイミングを感知して撮影する「ジャンプシューティング」といった機能をアプリ経由で操作できる。
9割以上のデジタル一眼カメラに対応
SmartTriggerの本体サイズは63.0×31.6×12.6mm（幅×高さ×厚さ）、重さは20g（電池含まず）。電源は単4乾電池1本で、動作時間はレリーズケーブル接続時で最大3万回、赤外線レリーズケーブル接続時で最大1万7000回の撮影が可能という。専用アプリはiPhone 5/4S、iPad第3/4世代、iPad miniに対応する。
Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏は、「本体は単3電池1本よりも軽く、非常に小さなデバイス。常にカメラバッグの隅に忍ばせておいてもらえれば、写真撮影の幅が広がる。省電力性も高く、1カ月の撮影が数百枚と想定すると、単4乾電池1本で1年以上使える」とアピールする。
SmartTriggerとカメラを接続する専用ケーブルは、キヤノンやニコン、ソニーなどの機種に対応したものを各1000円で販売。市販のレリーズケーブルも動作保証はないが利用可能という。レリーズケーブル非対応のデジタル一眼カメラとSmartTriggerを赤外線で接続するケーブルも1200円で販売しており、「市場に流通する9割以上のデジタル一眼カメラに対応した」。
SmartTriggerの発売を記念して、本体1台に各メーカーに対応したレリーズケーブル9本と、赤外線レリーズケーブルの合計10本がセットになった「SmartTrigger All-In-Oneパッケージ」を9999円で販売する。
クラウドファンディング「Cerevo Dash」で目標額170％を達成
SmartTriggerは当初、ガジェットの開発や販売に必要な費用を複数の個人から集めるクラウドファンディングサービス「Cerevo DASH」上で購入希望者を募っていた。その結果、目標額の170％超の金額が集まったため、一般販売を開始することとなった。
岩佐氏はSmartTriggerを手がけるきっかけについて、「最近ではWi-Fiを搭載するデジタル一眼カメラも出てきたが、そのほとんどが機能面ではリモート撮影にしか対応していない。ただ、シャッターを切れるだけでは面白くなかった」と振り返る。SmartTriggerではジャンプ中に遠隔撮影したり、タイムラプス撮影も楽しめるなど、Wi-Fi搭載のデジタル一眼カメラでは対応していない機能も楽しめると話している。
Cerevoでは、SmartTriggerを活用したアプリの仕様を開発者向けに公開。サンプルアプリとして、本体側のレリーズボタンを押した時にiPhone側のカメラで写真が撮影できるアプリなどを公開した。開発者は公開されたアプリや仕様をもとに、新たなSmartTrigger対応のiOSアプリを開発することが可能となっている。