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2015年3月末時点の国内FTTH加入件数は約2665万件、「光コラボ」は27万件
(2015/5/28 18:58)
株式会社MM総研は27日、2015年3月末のブロードバンド回線事業者の加入件数調査結果を発表した。2015年3月末時点のFTTHの加入件数は2664万7000件で、2014年度(2014年4月~2015年3月)に5.3%(133万件)増加した。一方、年間純増数は2013年度と比較すると、9.5%の減少となった。
NTT東西の光回線(フレッツ光および光コラボレーション)は、2015年3月末の加入件数が1871万6000件。FTTH市場におけるシェアは合わせて70.2%で、2014年3月末から0.9ポイント減少した。
NTT東日本は、2014年7月から最大通信速度1Gbpsのサービスを開始し、キャンペーンなどと併せて展開を進めたが、年間純増数は21.5万件(2013年度は43.7万件)にとどまった。2015年3月末の契約数は1040万3000件(シェア39.0%)で、そのうち光コラボレーションの契約数は19万件。
NTT西日本は、長期利用割引施策を継続的に展開し、年間純増数は45万件と、前年度の31万3000件を上回った。2015年3月末の契約数は831万3000件(シェア31.2%)で、そのうち光コラボレーションの契約数は8万件。
光コラボレーションモデルは、2015年2月のサービス開始ということもあり、2014年度の加入状況に与える影響は限定的となった。2015年3月末の合計契約件数は27万件で、市場シェアは全体の1.0%。また、既存のフレッツ光からの転用(サービス変更)が25万件を占めており、新規需要創出へのインパクトは薄かったと分析している。
「auひかり」などを提供するKDDIグループは、2015年3月末の加入件数が348万5000万件(シェア13.1%)。光回線と携帯電話のセット割引「auスマートバリュー」、3年間の継続利用を条件に段階的に月額料金を割り引く新プラン「ずっとギガ得プラン」の開始などにより、シェアを拡大した。
関西地域を中心に「eo光」を展開するケイ・オプティコムは、2015年3月末の加入件数が152万8000件(シェア5.7%)。既存の料金施策の展開のほか、新規加入で最大1年間月額料金を2000円割り引く「スーパースタート割」などで顧客の獲得を進めた。
マンション全戸一括加入型の光回線サービス最大手のアルテリア・ネットワークスは、2015年3月末の加入件数が57万9000件(シェア2.2%)。首都圏のマンションを中心に、全戸一括加入型サービスの「UCOM光 レジデンス」や、任意加入型の「spaaqs光」などの受注増加により、契約数を伸ばした。
2015年3月末のISP事業者のFTTH契約数シェアはOCNが1位で、シェアをやや落としたものの、依然として2位以下に大きく差をつけている。2位はYahoo! BB(SoftBank光含む)、3位はBIGLOBE、4位はSo-net。
2015年度については、光コラボレーションモデルは既存のFTTH利用者の転用を促すものの、新規需要創出への貢献は少なく、2015年度末のFTTH契約者数は2774万件(年間純増数109万件・伸び率4.1%)と予測している。