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LTE強化に伴い、イー・アクセス網が42Mbpsから21Mbpsに

 イー・アクセス(イー・モバイル)は、下り最大75MbpsのEMOBILE LTEエリアの拡大に伴い、現在、下り最大42MbpsのDC-HSDPA方式で展開する「EMOBILE G4」を、下り最大21Mbpsエリアへと順次切り替えると発表した。ソフトバンクやウィルコムの通信サービスにも影響がある。

 イー・モバイルの通信サービスは、1.7GHz帯の15MHz幅×2で通信サービスを展開している。現在、イー・モバイルでは、1.7GHz帯においてEMOBILE LTEとEMOBILE G4を運用しており、EMOBILE LTEでは、多くのエリアが下り最大37.5Mbps、上り12.5Mbpsとなっている。なお、通信速度は理論上の最大値で、実効速度とは異なる。

 8月中旬より、LTEのエリアが最大75Mbpsのエリアへ順次拡大する。しかし、使える帯域幅が限られるイー・モバイル網では、3Gサービスである「EMOBILE G4」のエリアをHSPA+方式としてLTE用の帯域をまかなわなければならない。そのため、これまで下り最大42Mbpsだったエリアが下り21Mbpsとなる。

 下り最大21Mbpsのエリアはこれまで通り継続してサービス展開される。ただし、下り最大42Mbps対応の「GP02」「GP03」「GD01」「D41HW」といった端末は、下り最大21Mbpsに速度が低下する。イー・モバイルでは、より高速なサービスへの乗換を案内する予定としている。

 なお、イー・モバイルによると、現在、同社の通信トラフィックは3GよりもLTEが上回っているとのこと。

ソフトバンクやウィルコムのサービスにも影響

 ソフトバンクモバイルやウィルコムでは、データ通信サービスにおいて、イー・モバイル網を「サブエリア」として利用している。

 ソフトバンクの「データし放題フラット for ULTRA SPEED」「データし放題 for ULTRA SPPED」「データフラットプランS」。ウィルコムの「3Gデータ定額(S)」がそれに当たる。イー・モバイルの3G網が下り21Mbpsとなるため、これらの「サブエリア」の通信速度も21Mbps化される。

 このほか、イー・モバイルは、700MHz帯において、10MHz幅×2の割当を受けている。この帯域でLTEサービスが提供される計画で、こちらの運用開始は2015年12月から予定されている。また、1.7GHz帯の追加割当にも手を挙げている。

(津田 啓夢)