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ミクシィが上場来初の赤字、スマホアプリ強化で巻き返し狙う

 ミクシィ株式会社は9日、2013年第1四半期決算(4〜6月)を発表した。売上高は前年比39.4%減の21億4400万円、営業損益は8400万円の赤字(前年同期は8億8900万円の黒字)。四半期決算で赤字となったのは、2006年9月の上場以来初めて。

ミクシィの朝倉祐介社長

 ミクシィの朝倉祐介社長は、「デバイス環境変化で広告収入が減少した。想定内だが前期に比べて厳しい状況」と赤字の理由を説明。スマートフォンアプリを強化するとともに、SNS「mixi」の収益拡大で巻き返しを図りたいと話した。

ミクシィの損益計算書

mixi主要サービスを個別にアプリ化、ユーザーの活性化図る

 スマホアプリの強化に関しては、来月をめどにmixiのコミュニティや日記、ニュース、メッセージなどの主要サービスを個別にアプリ化するとともに、自社開発のゲームアプリを投入。年内にスマホアプリを現在の2本から25倍となる50本にまで増やす。

 なお、ミクシィグループのアプリおよびスマートフォン版「mixi Touch」で1カ月に1回以上ログインしたユーザー数は、3月の993万人から6月は795万人に減少するなど右肩下がりが続いている。朝倉氏は、アプリの強化がこの状況の改善につながると見ている。

 「mixiの中でもコミュニティ、ニュース、日記、メッセージの4サービスは、特に熱量を持って使ってもらっている。これらを1つ1つのアプリに切り出すことで、ユーザーの活性化につながる。アプリの本数を増やすことが既存ユーザーに一番効いてくる。」(朝倉氏)

ミクシィグループにおけるスマートフォンの月間アクティブユーザー数の推移

 mixiにおける収益拡大としては、株式会社ディー・エヌ・エーの「Mobage」と開発基盤を共通化したスマホ版「mixiゲーム」を5月にリニューアルオープンしており、今後はタイトルを増やすことで課金売上が拡大することを見込んでいる。

(増田 覚)