みなさんこんにちは。今日は、両国にSEOの営業に行ってまいりました。両国はあまり歩いたことがなかったのですが、相撲の街ということで、日本人なら懐かしさを覚える街並みです。おいしくてボリュームのありそうなお店がたくさんありました。
今回は、プレミアムなリンク元を稼ぐ裏ワザや、SEOを応用したお小遣い稼ぎのテクニックをご紹介します。
■インパクトのあるスニペット
最近、検索をしていて頻繁に遭遇するのがオンライン百科事典のWikipedia( http://ja.wikipedia.org/ )です。Wikipediaは有志で作成される全世界的な辞書サイトで、膨大なページ数を保有し、優良なコンテンツと検索エンジンに優しいインターフェイスのため、高いページランクが与えられています。
さて、そのWikipediaが、SEO的に面白い小技をやっていたりします。例えば、「ブーメラン wiki」で検索するとグーグルでは1位にWikipediaのサイトが表示されます。
注意深い人はその検索結果の中で異常なことに気づくのではないでしょうか? ――そう、表示されているURLの一部が日本語で表示されているのです。
そんなことできるの? と思われるかもしれませんが、実はこれが誰にでもできるのです。SEO的な効果のほどは微妙、というところですが、検索結果のスニペットの最適化、という観点から考えるとインパクトがあるため、遊びでWebサイトを作っている人は試してみると面白いです。
さて、Wikipedia上のブーメランの項目ですが、グーグル上の表示URLは「ja.wikipedia.org/wiki/ブーメラン」実際のURLを見ると「http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%B3」と表示されます。
勘のいい方はこれだけでおわかりかと思いますが、「%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%B3」、この暗号のようなコードをグーグルが読み取って「ブーメラン」と表示しています。
さて、これを自分の好きな言葉に書き直すにはどうしたら良いでしょうか。グーグルでの「ブーメラン」での検索結果URLは「http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rls=GGLJ%2CGGLJ%3A2006-36%2CGGLJ%3Aja&q=%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%B3+wiki&lr=」となっています。実はよく見ると、このURLの中に「%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%B3」というさっきのコードが隠れています。
すなわちグーグルで任意のキーワードを検索し、検索結果URLのコードの部分を見て、それを自サイトのファイル名/ディレクトリ名とすれば、好きな日本語URLをグーグルで表示することができるようになるのです。
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Googleで「ブーメラン wiki」で検索
検索結果ではWikipediaがトップに表示されるが、URLの最後が「ブーメラン」と表示される。このページのURLにも注目
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Wikiの「ブーメラン」解説ページ
検索結果のトップにあったリンクをクリックすると、Wikipediaの「ブーメラン」の項を解説するページに跳ぶ。このページのURLに注目。Googleで「ブーメラン wiki」で検索された文字列と同じものが表示されている
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この技を使ったlivedoorのページ
Googleの「ブーメラン wiki」検索結果1ページ目に表示されるlivedoorキーワードのURLは、「ブーメラン」と日本語で表示されている
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livedoorキーワードの「ブーメラン」ページ
ここでもURLを見ると、Googleの検索結果ページ、Wikipediaの「ブーメラン」のページと同じ文字列があり、ファイル名として使われていることがわかる。余談だが、「ブーメラン」の上の階層がなぜ「カレー」なのか謎だ
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■Yahoo!からのリンクを無料で得る方法
今回は出血大サービスでもう1つ、有効なリンクを得る方法をお教え致します。最近、Yahoo!が「Yahoo!メルマガ」を開始しました。これを使います。
メルマガのバックナンバーにあるURLは、メルマガスタンドによってはリンクタグが付けられ、有効なリンクとなることが一部では知られています。
しかし、残念ながら「Yahoo!メルマガ」ではこのURLによるリンクは適用されません。では、どこでリンクを稼ぐのかというと、メルマガ紹介ページで「発行者サイトあり」という表示があり、ここから自サイトにリンクが張られるという仕組みです。
ヤフーからリンクされていると、ヤフー検索で上がりやすくなる、という噂もありますので、ぜひチャレンジしてみてください。メルマガ発行は、検索エンジン経由で来た訪問者をサイトのリピーターにするというマーケティング上の効果もあります。
■お小遣い稼ぎの話
ネットを使ったお小遣い稼ぎには本当にいろいろなものがあります。最近弊社の営業に聞いたのですが、「ネットせどり」という結構有名なお小遣い稼ぎの方法があるようなので、ここで少しご紹介させていただきます。
この「ネットせどり」ですが、アマゾンを利用します。原理は簡単です。ブックオフなどの古本屋の店頭にある100円前後の書籍を買い漁り、それをアマゾンに出品する――ただこれだけなんですが、これが結構儲かるらしいです。
このノウハウは、以前は情報商材として10万円くらいで売られていたようなのですが、現在では結構知れ渡ってきているので、この「ネットせどり」の利ざやも薄くなりつつあるようです。
しかし、ここで少しSEO対策的な観点をこの「ネットせどり」に織り込むことを考えてみましょう。
アマゾンが登場してネットでの書籍購入が一般的になってきた結果、出版社もアマゾンを意識して、ページの少ない書籍でもアマゾンで送料無料になる価格を付けたりします。
ブックオフなどの店頭に書籍が並んでいる場合、本を売るための大切な要因のひとつは装丁でしょう。装丁が良い、というだけで店頭で売れる本もあるようです。
一方、アマゾンなどのオンライン書店では、表紙の写真は極めて小さい画像でしか表示されません。凝った装丁だと、紙の質感を変えたりホログラムを入れたりしますが、ネット上ではそうしたデザインの努力も伝わることはありません。
やはり、ネット上での書籍の売れ行きでは「その本のタイトルにコアとなる検索キーワードが存在する」ということが重要であると言えます。
「ネットせどり」を実践しようと思う方は、その本がわかりやすいキーワードでタイトルを付けているかを観察しながら仕入れると、効率の良い販売ができるかもしれません。
しかし、この「ネットせどり」を最初に思いついた人は、かなり儲けたはずです。古本屋の店頭という、限られた商圏を前提に設定された安い価格で仕入れ、全国を商圏としたオンライン書店で販売するわけですから、当然店頭より値段が高くても買い手はいたはずで、ロングテールの隠れた成功者と言えるでしょう。
お詫び:記事初出時、Wikipediaに関して不適切な記述があり、当該部分を削除いたしました。ご迷惑をおかけしました関係者のみなさまに深くお詫び申し上げます(編集部)。
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(2006/11/20)
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田村昌士(たむら・まさし)
SEOコンサルタント。PC向け、モバイル向け共に、SEO対策研究の先駆者として活躍。著書に「プロとして恥ずかしくないWEBデザインの大原則
-改訂版-」(共著)等がある。SEO対策の専門家として今まで数多くの企業にソリューションを提供。モバイルSEOは2004年から研究を開始。
(プロフィール最終更新:2009/04/09)
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