皆さんこんにちは。話題沸騰のGoogleストリートビューですが、案の定私の友人も写っていました。
■Googleのローカルビジネスセンターを有効活用する
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Googleマップ ローカルビジネスセンターでは、店舗の情報などを無料で登録できる。住所から自動でポイントされる地図マーカーの位置を細かく修正したり、紹介文を書いたり、わかりやすいよう店舗の外観写真を登録するなど、表示される情報を自ら登録できる
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グーグルが開始したストリートビューが話題です。その実用的利便性と、プライバシー保護の観点から、ネット上でも賛否両論のようです。ただ、報道によれば、現状では広告を掲載する予定はないとのことで、グーグルにとっては当面売上げを見込まない“お遊び”のサービスとして提供されるようです。
ところで、みなさんはGoogle Mapsのローカルビジネスセンターを有効活用されていますか?
近頃は、YouTubeの動画をはじめ、画像やニュースなどが検索結果画面に表示されることが多くなりました。動画、静止画、テキストなどの種類や情報源を問わず、検索を行うユーザーが求める情報を、1回の検索で最適化した形で提供する――グーグルが目指す「ユニバーサル検索」構想への試みのひとつです。
「ユニバーサル検索」は、データタイプなどを問わずに最適な回答を返す、“総合的な検索”と理解しておけば良いでしょう。
たとえば、「イタリアン 新宿」のように、「サービス+地名」で検索すると、地図が1位に表示されるケースが増えています。地図のサムネイル画像の横には、Googleマップに登録済みで、この場合は「イタリアン 新宿」にマッチするサイトのURL一覧が表示されます。
この、検索結果に表示される地図の右側のサイトURLには、無料で掲載することが可能です。
新宿ですと店舗数が非常に多いので競争率は高くなりますが、「イタリアン 西日暮里」で検索した場合は、8月21日現在では1社独占状態です。都心からやや離れた地域の店舗にはまだまだチャンスがありますので、ぜひ登録に挑戦してみてください。ただし、レビュー機能がありますから、サービスに自信を持っていることも必要です。
■RSS配信によるマーケティングの難しさ
SEOに熱心な方々はSEO/SEM周りのニュースやコラムをRSSで取得し、網羅されていることと思います。日々多忙な中で、すべてのRSSを熟読するのは困難です。従って、すぐに斜め読みの習慣がついてしまうのですが、そうなると無意識に各媒体記事の程度(レベル)を脳が重み付けし始めます。
例えば、「どこどこの業者が1万円値下げしました」といった記事を頻繁に送ってくるニュースサイトは「一応取得しておくけどあまり見ない」という優先順位に置かれてしまうでしょう。
RSS配信によるマーケティングが難しい点は、ユーザーにとって他社記事と比較することが容易であるという点です。もし自分たちの書いた記事が競合他社の記事と比べて劣っていたら、たとえ配信回数で上回っていても、読者は読む時間がもったいないと感じるかもしれません。
RSS配信された記事の多くは、内部要因強化のためにリサイクルされることがほとんどです。逆に、内部要因のために書いた記事については、すべてをRSS配信することが一概に良いとは言えません。外部に広く公開する記事は企業のブランドイメージにも関わります。RSS配信では量、つまり頻度もある程度重要ですが、質を保つことも同じくらい重要なのです。
■文章は自分のために書く~もし執筆依頼が来たら
ビジネスが順調だと、さまざまな媒体から執筆依頼の来ることがあります。しかし、本気で文章を書くなら、私は「自社ポータルサイトに情報を蓄え続ける」という道をおすすめしたいと思います。
信頼性や知名度がかなり高い媒体や、または自社サイトではリーチできないが自社にとって獲得したい層を読者に持っている媒体などでは、メリットも見込めるでしょう。しかし、そうしたメリットの有無を事前にきちんと考慮しなければ、単に「他人のサイトやメディアを肥やすために書き続ける」ことになってしまいがちです。
クオリティの高いテキストはSEOの命です。中途半端に紙(印刷媒体)へ手を出すくらいならばWebに集中した方が良いというのが私の考え方です。紙では情報のアップデートも大変です。
ライバル業者と比べて、とくに抜きん出た存在でないのに執筆依頼が来た場合は、なぜ依頼が来たのか、その理由をよく分析してみましょう。おそらくその中には、まったく割りに合わない仕事、も潜んでいることでしょう。ネット社会では、文章は自分のために書くべきなのです。
■CGIの裏側まで検索エンジンから見えていませんか?
あなたがお使いのCGIはSEOに対応していますか?
この段落で述べる「SEO」は、順位上昇についてではなく「読ませてはならないページを読ませない」というごく当たり前の対策を指します。最近、CGIの向こう側、すなわち管理画面が見えてしまっているサイトをよく見かけます。
そのスクリプトに欠陥があるのか、検索エンジンが何か新たな処理を行うようになったかは不明ですが、近頃見た中で一番ひどいと思った例では、掲示板サイトの登録ログがすべて検索エンジンに読まれてしまっていました。無料CGIを使っている場合、作者が熱心にアップデートしてくれれば良いのですが、そうでない場合も多いので注意が必要です。
管理画面にあるテキストをキーワードにして検索してみると、その内容が検索エンジンに読まれてしまっているかどうか、言い換えればセキュリティが保たれているかをチェックできます。
■Googleキーワードツールで検索クエリーの数値データ公開
すでにご存じの方も多いかと思いますが、オーバーチュアのキーワードアドバイスツールを懐かしんでいた方に朗報です。「Googleキーワードツール」で検索クエリーの数値データが公開されました。
この手のツールは、インターネットマーケティング全般にとって必須のものと言えますから、検索会社は是非積極的に情報公開をしていただきたいものです。
そして、以前と違うのは、今やこういった情報はGoogleやYahoo!の独占ではないということです。数社から似たような機能を持つサービスが提供されていますから、ライバルより一歩先を行くのであれば、やはりそうしたものも併用されてみるのが良いと思います。
検索傾向というのは端末によっても変わるものです。例えば携帯電話では変換の際に文字を先読みする関係でその傾向に変化が見られたり、先日日本でも発売されたiPhoneのような新機種ではGoogleの検索が他機種の50倍であるとか、見逃せないニュースもあります。
キーワードアドバイスツール時代、暗記するほど熱心にキーワード調査をした人たちは、そこで時間を止めず、脳内のデータベース更新を怠らないようにしてください。環境は常に変化し続けています。今がブラッシュアップするための良い時期なのかもしれません。
■複数のセミナーを受講して、情報を選り分ける
SEOは過去、外部リンクが重要な要素でしたが、近年はそれでは補い切れない、より質の高いサイト作成を求められています。
商売をやっている以上、皆さんは何か特定の分野に精通されておられます。そのサイトをより良いものに出来るのは、最終的に皆さん自身をおいて他にありません。
外注は出来ないのです。
従って、SEO業界でもこうした啓蒙セミナーは今後増えていくことでしょう。単に顧客を囲い込むためのセミナーではなく、上位表示させるため、SEO業者が必要に駆られて行うセミナーです。
個人的には、誰か1人だけの意見を聞くのではなく、いろいろなセミナーを比較して見るのが良いと思っています。私は同業者なので入れないところが多いのですが、講演者により、言っていることはまちまちのようです。
そうした中で、全員が口を揃えて語っている共通項は確からしいとわかります。一方、見解の分かれる部分については慎重に対応し、自分自身で検証してみるという形で、情報の確度を振り分けるのも、賢いセミナーの活用方法と言えるでしょう。
(2008/08/28)
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田村昌士(たむら・まさし)
SEOコンサルタント。PC向け、モバイル向け共に、SEO対策研究の先駆者として活躍。著書に「プロとして恥ずかしくないWEBデザインの大原則
-改訂版-」(共著)等がある。SEO対策の専門家として今まで数多くの企業にソリューションを提供。モバイルSEOは2004年から研究を開始。
(プロフィール最終更新:2009/04/09)
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