■URL
http://www.sun.co.jp/
http://www.sun.co.jp/java/software/jini/
(Jini)
米Sun Microsystems社の「Consumer & Embedded」事業部門のプレジデントMark Tolliver氏が17日に来日し、都内で記者会見を開催した。「Consumer & Embedded」事業部は、民生機器および組み込み制御分野関連でのSunの技術普及を目的に、'98年7月に新たに組織された部門。「PersonalJava」「Java Card」などのほか、1月に発表された「Jini」も同部門の管轄となる。
Mark Tolliver氏
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Jiniはパソコンを始め、プリンターやデジタルカメラ、PDAなど、さまざまなデジタル機器をネットワークに接続するだけで簡単に機器間通信できるようにする、Javaの分散オブジェクトを核とした応用技術で、'99年1月に米国で正式に発表された(本誌'99年1月26日号参照)。
部門の最高責任者であるMark Tolliver氏は、「Jiniはポストパソコンの時代をサポートするもの。仕事や生活のしかたを変えるものだ」と語り、Jiniの展開を紹介した。今後、Jiniが主なターゲットとしているのは、自動車、スマートカード、電話、テレビ、ネットワークコンピュータ(NC)の5分野とのこと。これにより、例えばハードディスク(HD)は、今はパソコンに埋め込むしかないが、将来的にあらゆるデバイスから使用可能になり、HD関連企業には、現状と異なるビジネスモデルが開かれるだろうとしている。
また、パソコンやプリンター、家電など各種デバイスを家庭内のネットワークに接続し、リソースを共有できるようにするというMicrosoft社の「Universal Plug and Play」構想に対しては、「(Universal Plug and Playが)まだ実際にどういうものなのかわからない。あちらは、家電とパソコンを接続させるものだと思うが、Jiniは、家電とデバイスの間にパソコンを仲介させなくてもよい。今後、Microsoftがネットワークからパソコンを外すことは考えられない。MicrosoftがJiniに対抗できるか疑問だ」としている。
Mark Tolliver氏は、1年後の今日には「100以上のJiniプロダクトが開発されているだろう」と語った。
('99/2/17)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]