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http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/99/whatnew0930b.html
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NTTドコモは、ソニー、松下通信工業、米IBMとともに、PHS 64Kbpsデータ通信を使った音楽配信の実験を2000年4月に実施すると発表した。ドコモでは、音楽配信サービスを「MMDサービス(Moble Media Distribution Service)」と名付けており、PHS 64Kデータ通信のほか、2001年春にサービス開始を予定しているW-CDMA方式での提供も検討しているとのこと。
NTTドコモは、ソニー、松下通信、米IBMの3社との間で、音楽配信サービスの実験を共同で行なう旨について覚書を締結したが、特に松下通信との覚書には、将来的にサービスを実施する合弁会社の設立を検討することも含まれている。
2000年4月の実験は、コンテンツ提供会社による音楽データを、実験参加各会社が用意するプラットフォームを通じてPHSに搭載した記録媒体にダウンロードし、そのデータを携帯音楽プレーヤーで再生するという形で行なわれる。
松下通信は、米国で松下電器、UMG、BMG、AT&Tが共同で開発を進めている「EMDLB方式」によるプラットフォームを提供する。通信端末には、SDメモリーカード対応のPHS 64K端末、再生用端末には、SDメモリーカード対応の携帯音楽プレーヤーが利用される。SDメモリーカードとは、松下電器、米SanDisk、東芝により共同開発された、著作権保護機能付きの小型メモリカード。2000年第1四半期中に32/64MBタイプのサンプル出荷が予定されている。
一方のソニーとIBMは、それぞれの持つ技術を組み合わせたプラットフォームを提供する。具体的には、ソニーによるメモリースティック用音楽圧縮技術「ATRAC3」、著作権保護技術「MagicGate」と、IBMによる音楽配信システム「EMMS」を連携させ相互利用するというもの。両システムの連携については、'99年4月にすでに両社から発表されている(本誌4月16日号参照)。今回の実験では、両システムに、著作権保護機能付きメモリースティック、メモリースティック対応PHS 64K端末、先日発表された「メモリースティックウォークマン」を組み合わせる。
なお、NTTドコモでは、レコード会社各社とともに、携帯電話/PHSによる音楽配信サービスを検討する「MMDサービス検討会」を結成する。結成は10月を予定しているが、すでに、エイベックス、SME、東芝EMI、BMGファンハウス、ワーナーミュージックなど国内の主なレコード会社19社が参加を表明している。
携帯電話/PHSは、ネットワーク音楽配信サービスの「受信装置」としては、操作面、課金面、普及率の面で、一般のパソコンに比べ圧倒的に強みがある。「新型の携帯電話を買ったら、音楽をダウンロードする機能が付いてた」というくらいの気楽さが、今後の音楽配信市場を広げるポイントになりそうだ。
('99/9/30)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]