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ソニー株式会社は、同社が開発した音楽著作権保護技術「OpenMG」と、Microsoftが開発した音楽配信技術「Windows Media Technologies」との相互接続に関する合意を発表した。これにより、Windows Media Technologiesで配信される音楽を、ソニーが12月の発売を予定している携帯音楽プレーヤー「メモリースティックウォークマン」などで再生できるようになる。ただし、具体的な対応時期やコンテンツなどは未定。また、Microsoftのほかに、Liquid Audio、Real Networks、InterTrust、Reciprocal、Preview Systemsの5社との間で「OpenMG」との相互接続に関して合意したほか、IBMの音楽配信システム「EMMS」との連携強化も発表した。
OpenMGは、パソコン用の専用ハードウェアモジュールとソフトウェアから構成される音楽著作権保護技術。音楽コンテンツを暗号化してパソコンに記録することにより、そのパソコンでは再生できるが、他の器機では再生できないようにして、不正コピーを防止する。パソコン以外の「持ち運び」用には、著作権保護機能「MagicGate」に対応したメモリースティックを利用し、認証されたメディアと機器間でのみ音楽コンテンツの再生や移動を可能とする。
今回の発表により、Windows Media Technologiesで配信されるWMA形式の音楽をソニーの携帯音楽プレーヤー「メモリースティックウォークマン」や、新たに発表したプレーヤー「バイオミュージッククリップ」(写真右はじ)で再生できるようになる。実際には、WMAをそのまま再生する訳ではなく、ソニーが開発した音楽管理ソフト「OpenMG Jukebox」により、独自形式「ATRAC3」に変換して、プレーヤー上で再生できるようにする。なお、バイオミュージッククリップは、16日にソニーから発表された新型の携帯音楽プレーヤーで、本体は、直径約17mmの円筒形、長さは119.8mmと小型。メモリは内蔵の64MBのみでメモリースティックには対応していないが、OpenMG Jukeboxが付属しており、パソコンからの音楽コンテンツを転送できるようになっている。
なお、OpenMGについては、すでにIBMの音楽配信システム「EMMS」との相互接続が発表されている(本誌4月16日号参照)。これまで具体的な動きはなかったが、今回「両社の協力の成果」としてEMMSでのATRAC3対応も発表されている。これは、ソニー、IBM、NTTドコモが2000年上期に予定しているPHS64kbps通信を利用した音楽配信サービス実験において実際に利用される。
インターネット上の音楽配信業界では、さまざまな企業がそれぞれのフォーマット/システムを開発してきた。ソニーは、それらが出揃ったあたりで、すべてを再生できる「しかけ」を打ち出し、音楽配信を包囲した形だ。今回の発表を見たところ、MP3、WMA、Real、Liquidフォーマットの音楽は、とりあえず「メモリースティックウォークマン」などソニーの携帯音楽プレーヤーで再生できることになりそうだ。
('99/11/16)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]