【音楽配信】

ワーナー、ユニバーサルも有料配信に参入

東芝EMI、ついに有料の音楽配信サービスを開始~宇多田ヒカル、椎名林檎など配信

■URL
http://www.du-ub.com (2月16日開設)

 大手レコード会社の東芝EMI株式会社は、2月16日より邦楽新譜の有料音楽配信を開始すると発表した。楽曲の配信は、株式会社東芝の100%出資による株式会社ドゥーブ・ドットコムが運営する音楽サイト「du-ub.com」と、HMVなどのレコード販売店サイト上で行なわれる。

 東芝EMIは、1995年に自社サイト「To Make It!」を立ち上げ新譜情報などを発信している。2000年3月には人気アーティスト椎名林檎の楽曲を無料で配信し、多くのダウンロード数を記録するなど、インターネットを積極的に活用してきた。しかし、“有料”の音楽配信サービス開始については慎重な姿勢を見せており、ソニーミュージックやエイベックスなどの他大手レコード会社が有料配信サービスを開始する中で、その動向が注目されていた。

 配信は、シングルCDの発売と同日に行なわれ、価格は350円。価格は他のレコード会社と同じく「業界標準価格」となっているが、注目はその楽曲カタログ。2月、3月の配信予定楽曲には、宇多田ヒカル「Can You Keep A Secret?」(2/13)、エレファントカシマシ「孤独な太陽」(3/16)、椎名林檎「真夜中は純潔」(3/28)など、ヒットが予想される新譜が含まれている。コンテンツ不足が囁かれる音楽配信業界において、宇多田ヒカルなどのメガヒット級アーティストの楽曲が配信されることが、今後の市場にどのような影響を与えるか興味深いところだ。

 なお、今回の配信業務を行なうドゥーブ・ドットコムは、「総合音楽配信プラットフォームサービス」を提供する会社と位置付けられており、東芝EMIのみならず、広くレコード会社・コンテンツホルダーに対して配信の運用受託サービスなどを提供するという。現在、東芝EMIのほか、株式会社ワーナーミュージック・ジャパンが決定しているほか、ユニバーサル ミュージック株式会社も参加を予定している。ワーナーミュージックは、3月中旬に海外メジャーアーティストの楽曲を、ユニバーサルについては近日中に配信実験を実施する予定だ。

 配信方式には「IBM EMMS」、「Microsoft Windows Media Technologies」の2方式のほか、ユニバーサルに関しては「Intertrust Technologies」も採用する。また課金方法には、クレジットカードとプリペイドカードの「WebMoney」を採用する。

 配信事業の中心となる東芝は、昨年よりインターネット関連事業に注力することを明らかにしており、関連事業部/社内カンパニーを次々と設立している。今回の配信事業についても「コンテンツ事業・サービス事業強化・拡大の一環」としており、今後、携帯電話への配信等も視野に入れた幅広い展開を見せると思われる。

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(2001/2/15)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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