【業界動向】

「Disappearing Email」の普及へ第一歩

“自動消滅する電子メール”の米Disappearingが米Microsoftと提携

■URL
http://www.disappearing.com/

 米Disappearingは20日、米Microsoftとの提携を発表した。Disappearingの製品である「Disappearing Email」は、同社のウェブサイトから無料で入手できるほか、今後Microsoftのウェブサイトからもアップデートとして無料で入手できる。

 Disappearing Emailは、Outlookを使ってメールを送信するときに相手が受信したメールや添付ファイルを一定期間の後に自動的に削除されるように設定できるというもので、「Outlook98」、「Outlook2000」に対応している。その機能から企業の機密や個人のプライバシーが守られるようにするとともに、企業が抱える法的なリスクを軽減することができると期待されている。Disappearing Emailのエンタープライズバージョンは企業の既存のメールシステムと協調して動作し、中央集権的な手法でイントラネット上のDisappearing Emailのクライアントソフトウエアを制御できる。

 この提携によって、Disappearing Emailは次期オフィス製品「Microsoft Office XP」のツールバーにデフォルトで表示されることになる。また、Disappearingは「Microsoftパスポートサービス」も実装し、利用者が登録手続きを簡単に行なえるようにも設定した。

 Disappearingは1999年に設立されたベンチャー企業で、大手ベンチャーキャピタルのKPCBの出資を受けている。また、Microsoftの司法省との裁判において電子メールが証拠として採用されたこともあり、一躍大きな注目を浴びることとなった。同社は2000年の8月以来、クライアントソフトウェアを無料で配布してきたが、今回Microsoftとの提携関係を結んだことによって、同社のサービスが一気に普及する可能性も出てきた。

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(2001/3/21)

[Reported by taiga@scientist.com]


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