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【ブロードバンド】

TOKAIグループ、月額3,980円のADSLサービスで首都圏に進出

■URL
http://www.tnc.ne.jp/t-com/

 静岡県を中心にLPガス事業や通信事業を展開するTOKAIグループが、ADSL事業で首都圏に進出する。同グループでインターネット接続事業を手がけるトーカイ・ブロードバンド・コミュニケーションズが、神奈川県と埼玉県で8月1日よりADSLサービスを順次開始するほか、東京都、千葉県、茨城県でも開局の準備を進めている。ADSL事業の競争が激化する首都圏において同社は最後発組となるが、インターネット接続/NTTの回線使用料込みで月額3,980円という低料金設定で対抗する。

 提供するのは、最大速度が下り640kbps/上り256kbpsの「パーソナル640」と、同じく下り1.5Mbps/上り512kbpsの「パーソナル1500」の2つのコース。いずれも、国内で標準になりつつあるG.lite Annex C規格を採用している。月額料金は、パーソナル640が3,980円、パーソナル1500が4,980円だが、パーソナル1500については12月末までの申込者に対して月額3,980円のキャンペーン価格で提供する(キャンペーン終了後も月額料金は割引料金のまま継続)。

 6月に開催されたイベント「Networld+Interop 2001 TOKYO」のコンファレンスの中で、TOKAIグループの早川博己氏が明らかにした同社のADSL事業計画によると、2002年度までに東京、神奈川、千葉、埼玉において317カ所のNTT収容局にて開局する計画だという。現時点では若干の変更点があるかもしれないが、その時に発表した開局スケジュールを紹介すると、神奈川で8月以降73局、埼玉で9月以降66局、東京23区で8月以降100局、同じく三多摩地区で21局、千葉で2002年4月以降57局となっている。その結果、1都3県の約85%にあたる約1,027万世帯をカバーすることになるという。さらに2003年10月以降には茨城でも10局を開局し、合計327局でサービスを展開する計画だ。2005年までに、ADSL加入者の5%を獲得するのが目標だ。

 このような積極的なエリア拡大を後押しするのは、同社が関東で進めている光ファイバーバックボーンの整備事業だ。同社では、国道沿いに敷設されている「情報ボックス」を活用して、自前の光ファイバー網を構築する計画だという。情報ボックスとは、道路管理用の通信ケーブルなどを収容するために国土交通省が整備を進めている管路だが、この空きスペースを民間の通信事業者などが利用できることになっている。もちろんこれだけですべてのバックボーンが構築できるわけではないが、情報ボックスを活用することで、比較的少ないコスト負担で自前の光ファイバー網を構築できるわけだ。TOKAIグループでは、関東エリアを走る国道1号、4号、6号、16号、17号、50号、51号、246号などに沿って、200芯の光ファイバー幹線を整備する計画だとしている。

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(2001/7/23)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp / ymasa@factory.to]


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