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今回の目玉「Windows XP」を紹介するマイクロソフトのブースには黒山の人だかりが。写真は夕方の時間帯。これでも比較的空いているほう |
今年の統一テーマは「ブロードバンド社会を拓く―Big“E”への挑戦」ということだが、それを示すかのように、とにかく“ブロードバンド”という言葉が会場内の至るところで見受けられた。ただし、ADSLやFTTHなどブロードバンドの通信サービスそのものを前面に押し出した展示はほとんどない。
これは、同イベントの性格として“モノ”を中心としているせいもあるだろうが、ブロードバンドそのものを展示することの難しさもあると思われる。例えば、NTT東日本では光ファイバーによる常時接続サービス「Bフレッツ」を体験できるコーナーを設置し来場者の関心を集めていたが、結局はストリーミングコンテンツの視聴になってしまう。デジタルカメラやPDAの最新製品、発売前のWindows XPなどに実際に触れられるのが面白いのとは対照に、展示会場できれいな映像を体験できて感動するかどうか難しいところだ。
これに対して、無線LANソリューションやローカルルーター、セキュリティソフトなど、ブロードバンド対応に不可欠なハードやソフト、ソリューションの展示は多い。すでにブロードバンドを導入もしくは予定しているユーザーが、購入する製品を比較・検討するにはいい機会となっている。
そんな中、ADSLサービスを大々的にアピールしている異色のブースがあった。家電量販店のコジマでは、同社のISP「コジマ・ドット・ネット」で提供する月額基本料金2,270円のADSLサービスをアピールしていた。ブース自体はこれ専用というわけではなく、パソコン関連製品の販売も行なっている(TWO TOPや若松通商などのブースと同じ一画にある)のだが、ブースの上部に掲げられたPOPや配っているチラシはADSL一色。加入受付まで行なっていた。デジカメなどと同列で“ブロードバンド”を売ってしまう同社に、他の通信事業者ブースにはない潔さとパワーが感じられる。
一方、ソニーコミュニケーションネットワークのブースでは、「So-net ADSL」を紹介しているものの、力を入れているのはその上で楽しむコンテンツやサービスだ。バーチャルタウン型のコミュニティサービス「ソネットタウン」の“分譲”予約を受けて受けていたほか、「SHEEPDOG」や「PostPet GameLand」などを紹介。あまりデジタル色を強調しない同社らしい展示で女性の関心も多く集めていた。
遠目からはADSLプロバイダーと間違ってしまうコジマのブース(左)。提携企業10社との共同という形だが、ISPとしてはもっとも広いブースを構えていた無料ISP「livedoor」(中)。10月から提供を開始する電話料金込みのプラン「livedoor Economyパック」をアピールしていた。インパク協会のブースも発見!(右) |
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(2001/9/19)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]