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米Webnoizeは3日、9月のオンライン交換サービスに関する調査報告を発表した。それによると、9月には「FastTrack」ネットワークを通じたファイル交換件数が15億件に達したという。FastTrackネットワークは、米レコード協会(RIAA)が同日著作権侵害で提訴した、KazaaやMusicCity、Groksterの基盤となるファイル交換ネットワークだ。
FastTrackネットワークに同時接続したユーザー数は、9月には100万人に達し、8月の58万人に比べて72%増加した。FastTrackネットワークを通じたダウンロード件数は、9月には15億1,000万件に達し、8月の9億7,000万件に比べて56%増加した。
Webnoizeの上級アナリストであるMatt Bailey氏は「FastTrackは競合するシステムからユーザーを惹きつけ、Napster後の最も有力なファイル交換システムとなっている。FastTrackシステムは、会員制の有料サービスに比べて高速で信頼性が高く、しかも無料で利用できる」と分析。
なお、レコード会社や映画会社25社による団体が同日、MusicCityやGrokster、両社にファイル交換技術をライセンス供与しているConsumer Empowerment (FastTrack)を著作権侵害で提訴した。これについて、Webnoizeの上級アナリストであるRic Dube氏は「FastTrackはこれら全ての被告に基盤となる技術を提供しているが、原告側は被告側に、MusicCityやGroksterの閉鎖に同意して和解するよう勧めている。もしそうなれば、原告側は両社に対する訴訟を取り下げるだろう」との見方を示した。
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(2001/10/4)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]