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会長である大橋正和氏 |
iDC広域接続の概念図 |
iDCイニシアティブは24日、平成13年度の総会を開催した。iDCイニシアティブは、2000年10月に日本オラクル、サン・マイクロシステムズ、シスコシステムズなどを発起人として設立されたインターネットデータセンター(iDC)の業界団体だ。活動内容としては、iDC産業の育成やiDCを基盤としたネットワークの整備、新しいビジネスモデルの実現などが挙げられる。会員はNTTやKDDIをはじめとする通信会社、ジャストシステムやトレンドマイクロなどのソフトウェア会社、鹿島建設や清水建設などの建設会社などが含まれている。
まず始めに会長である大橋正和氏(中央大学総合政策学部教授)が登場した。その席で大橋氏は、MAN(Metro Area Network)へのiDC接続を積極的に進めていることを報告し、いずれはインターネットのトラフィック交換の場をIXからMANへ移行するのではないかという考えを示した。iDCがMANに接続することによって、従来はできなかった地理的に離れた2つ以上のiDC同士でのデータやサービスのバックアップが可能になるといった利点を述べた。
次に、今後の活動内容が報告された。今後の活動の1つに「iDCにおけるSLA(サービス保証契約)ガイドライン」の作成がある。このガイドラインは、iDCの利用者がサービス保証契約を結ぶ際の基準と、サービス提供者が満たすべき基準を示した冊子だ。日立ソフトウェアエンジニアリングやNEC、ABECが先頭に立って作成し、会員に有料で配布するとともに、広く一般にも販売していくという。現在「0.5版」として作成されており、総会において会員に配布された。特に、e-Japan戦略で対応を急がれている地方自治体で活用してほしいとしている。
なお今回、新たに副会長のポストが設けられ、エントレージ・ブロードコミュニケーションズ株式会社の社長である長井正利氏と東京大学の教授である須藤修氏が就任した。
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(2001/10/24)
[Reported by adachi@impress.co.jp]