【技術】

米ActiveStateとオープンソースコミュニティーのメンバーが発表

Webサービスをスクリプト言語でつなぎ合わせるためのAPIが登場

■URL
http://www.activestate.com/Corporate/Communications/Releases/Press1003824022.html
http://www.activestate.com/webservices/

 米ActiveStateとオープンソースコミュニティーのメンバーが共同で「Simple Web Service API」を発表した。これはWSDL(Web Services Description Languages)で記述されたさまざまなWebサービスをPerl、Python、Ruby、PHP、Tclなどのスクリプト言語でつなぎ合わせるための標準的な方法となることが期待されている。

 現在「Simple Web Service API」のベータ版実装がActiveStateのWebサイトでPython、Perl、PHP向けに用意されており、将来的にはRuby、Tclなどをサポートする予定だ。もともとスクリプト言語は「グルー言語」(糊付けする言語の意味)とも呼ばれており、その言語の使いやすさからローカルな環境で複数の単機能プログラムを手軽につなぎ合わせて大きな動作をさせるようなときに非常に有用な言語として使われてきた。インターネット環境においても複数の単機能Webサービスをつなぎあわせて大きなアプリケーションとして動作させることを目指していることから、グルー言語の利用は自然なこといえる。

 利用するWebサービスは、すべてWSDLファイルの中にどのようなプロトコルを用いてどのように機能を提供するかということをプログラムが理解できるように記述されているため、「Simple Web Service API」を通して通信を行なうことにより容易に複数のWebサービスをつなぎ合わせることができる。

 ActiveStateはすでにPerl、Pythonなどを使ってWebサービスをプログラミングするための統合開発環境を発表しており、これらの環境ではWSDLファイルを開発環境にドラッグ&ドロップするだけで「Simple Web Service API」の初期化コードが自動的に生成されるようになっている。必要となるのは実際にどのように複数のWebサービスをつなぎ合わせるかをスクリプト言語で記述する作業だけで、実際的なWebサービスアプリケーションを構築するのに有用な道具となることが期待される。

 この発表についてActiveStateの創業者兼CEOのDick Hardt氏は「Webサービスはインターネットテクノロジーの進化の次の段階であるプログラム可能なWebを創り上げることだろう。将来Webサービスはアプリケーションを統合するための主要なテクノロジーとなるに違いない」とコメントした。

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(2001/10/25)

[Reported by taiga@scientist.com]


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