【コンテンツ配信】

リクロス、リッチメディアを自在にレイアウトして配信する「LiShell」を発表

■URL
http://www.licross.co.jp/
http://www.eoy.ne.jp/press/press0006.html

 リクロス株式会社は25日、ストリームムービーやFlash、サウンド、テキストなどのリッチメディアコンテンツを自在にレイアウトして配信可能なシステム「LiShell」を発表した。また、「LiShell」専用サーバーのホスティングサービスも開始した。

 「LiShell」は、米Tribeworks社が開発した技術「iShell」をベースに、リクロスが独自機能を追加したもので、再生されるムービーやサウンドの時間軸にシンクロさせて、ほかのコンテンツやレイアウトそのものを変更しながら配信することができる。例えば、オンライン教育分野では、講師のムービーや説明音声に、スライドや解説文などを組み合わせて配信することが可能だ。

 「LiShell」では、コンテンツ素材だけでなく、レイアウト情報やコンテンツの切り替えタイミングなどの設定を全て外部ファイルとして管理するのが特徴だ。設定情報などは、テキストファイルなので専門知識がなくても簡単に変更できるほか、ムービーなどもWebサイトの画像を変える感覚で上書きするだけで更新可能だ。

 動画について「LiShell」では、Windowsユーザー向けにはWindowsMedia形式で、Macintoshユーザー向けにはQuickTime形式で配信するため、コンテンツ製作者は2種類の動画ファイルを準備する必要がある。従来、自力でストリーム動画を配信する場合、メディアフォーマットごとに専用の配信サーバーを準備する必要があったが、「LiShell」では、専用FTPソフトで1つのディレクトリーに動画をアップロードするだけで、自動的に専用サーバーからの配信を行なうようになっている。

 リクロスによると、現時点では同社が提供するホスティングサービスを利用する必要があるが、来春よりサーバー製品の販売も開始するという。さらに、今年度中には、米Generic Media社と提携して、1種類の元動画ファイルを準備すれば、閲覧者の環境によって、メディアフォーマットやビットレートを自動的に変更する機能を追加する。

 「LiShell」形式で配信されたコンテンツを閲覧するには、事前に専用プレーヤーソフトをダウンロードしておく必要がある。なお、本日より「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー・ジャパン2001」の表彰式の様子を「LiShell」を使って配信しているほか、来春より京都大学大学院で採用が決まっている。本年度の売上目標は8億円。

リクロス代表取締役社長
奥田哲也氏
トライブワークス・ジャパン
M.S.Buttrick社長
e-Learningの例

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(2001/10/25)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]


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