【ソフトウェア】

“第3のブラウザー”「Opera6.0 for Windowsβ1」発表
~日本語利用が可能に

■URL
http://www.opera.com/pressreleases/20011113.html
http://www.opera.com/windows/

 ノルウェーのOpera Software ASAは13日、「Opera6.0 for Windowsβ1」を発表した。OperaはMicrosoftの「Internet Explorer」、Netscapeの「Netscape Navigator」に次いで世界で利用されているシェアウェアのブラウザーだ。

 今回のメジャーバージョンアップで最も注目されるのが、待望されてきた日本語への対応だ。Operaは今回のバージョンから完全にUNICODEをサポートし、日本語だけでなく、アジア太平洋地域および東欧地域の多くの言語を利用できるようになった。Operaは本来メニューなどをどの言語にもカスタマイズできる機能を持っているが、今回のベータ版では英語のメニューでしか表示することができない。しかし本誌の取材によればOpera SoftwareではOperaの日本語版を準備中であり、それではメニューなどがすべて日本語されるほか、販売価格もドルではなく適当な日本円に換算した価格で販売される模様だ。

 ベータ版を試用してみたところ、日本語の表示は快適に行なわれた。EUCコードなどを使っている一部のページで表示が乱れるということもあるようだが、通常の利用に関しては全く支障がないと言ってよい。本来Operaではすべての言語に対応しているために言語の選択の時に「Automatic Detection」を選択する方が良いのだが、今のところ日本語の表示を安定して行うためには「Japanese->Automatic Detection」を選択した方が確実性が向上するようだ。Operaはページをダウンロードしてからレンダリングを完了するまでの速度が非常に速いため、これまで欧米の多くのユーザーを勝ち得てきたが、この速度で日本語環境が使えるようになるというのは日本の多くの利用者にとって新しい体験になるだろう。

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メールもブラウザー内で表示される

 今回のメジャーバージョンアップで日本語対応以外で最も大きな変化は、タブで画面を切り替えられる「MDI(Multiple Document Interface)」と単一画面の「SDI(Single Document Interface)」モードを選択できるようになったことだ。これはOperaを起動したときに表示されるスタートアップダイアログでどちらを選ぶか選択することができるが、起動後に設定を変更することも可能だ。MDIブラウザーとして知られているOperaがこのような変更を行なった理由としてOpera SoftwareのCTO、Hakon Lie氏は「たとえOperaがMDIで知られているとしても、SDIはInternet ExplorerやNetscapeユーザーがOperaに移行しやすくするのに役立ち、慣れた後にOperaのMDIに移行してもらうことができるだろう」とコメントし、上位2つのブラウザーからの乗り換えを意識していることを明らかにした。

 そのほかにもOpera6.0ではユーザーインターフェイスにも大きな変更があり、スキンをさまざまなものに変更することができるほか、よく使うページなどを一カ所に登録しておく機能や、日付、タイトルなどによって一括してソートできるブックマークなども用意されている。さらにメールクライアントやインスタントメッセージなども装備されている。メールはブラウザー画面内に表示され、他の表示サイトとタブで切り替えて使うことが可能だ。ほかには、ひとつのPCに2つ以上のOperaを同時に共存させて、設定によって起動するOperaを変更することもできる。

 OperaはW3Cの勧告に忠実であるよう心がけており、今回のOpera6.0でも128bit暗号、TLS1.0、SSL2、SSL3、CSS1、CSS2の一部、XML、HTML4.01、HTTP1.1、ECMAScript、JavaScript1.3、WAP、WML、DOMの一部分をサポートしている。

 なお、今回のベータ版は広告つきバージョンを無料でダウンロードできるほか、バナー広告を表示しないバージョンに移行するには39ドルを支払うことが必要となる。

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(2001/11/14)

[Reported by taiga@scientist.com / Watchers]


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