【セキュリティ】

米商務省が次世代の暗号標準技術「AES」を承認

■URL
http://osecnt13.osec.doc.gov/public.nsf/docs/Evans-AES-Annonc

 米商務省のDon Evans商務長官は4日、新しい暗号標準技術として「Advanced Encryption Standard」(AES)を承認すると発表した。AESは「DES」に代わる次世代の暗号標準技術として、米商務省技術標準局(NIST)が選定した技術。NISTは昨年10月、AESとしてベルギーの暗号専門家であるJoan Daemen氏とVincent Rijmen氏が開発した暗号アルゴリズム「Rijndael」を選定している。

 Don Evans商務長官は「AESは国家の重要な情報インフラを保護するために役立つとともに、個々の米国人にとっても個人のプライバシー保護を確実にする。さらに、市民への電子政府サービスを提供するという大統領の計画を推進する」と語った。

 また、Phillip J. Bond商務次官は、標準技術の承認により、政府機関に加えて多くの個人や企業に利点をもたらすと指摘。「商務長官の承認により、政府や業界の双方が次世代の暗号技術を利用可能になり、情報時代における米国のリーダーシップを維持できる」とコメントした。

 AESは128、192および256ビットの暗号鍵に対応する暗号技術。米政府が従来、暗号標準技術として用いてきたDESの56ビットに比べて鍵長が長いため遙かに強力だ。さらに、DESの強化版であるTriple DESの168ビットに比べても、192ビットと256ビットのAESでは暗号機能が強化されている。

 政府が承認したことで、AESは今後、米政府機関や民間企業での機密情報の保護や金融取引などに広範に利用されることになる。AESを実装した製品も、ベンダーが間もなく市場投入する見込みだ。

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(2001/12/5)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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