【音楽配信】

@nifty、有料音楽配信サービスでイーライセンスと提携

■URL
http://music.nifty.com/netdebut/
http://www.elicense.co.jp/

 ニフティ株式会社(@nifty)は、オリジナル楽曲をインターネット上で有料配信できるサービス「Net Debut@nifty」を開始した。サイト内に個人ページを作成して、そこから@niftyの音楽配信プラットフォーム「Digital Music Store」を利用して有料で楽曲を配信できるというものだ。利用料金は、アーティスト登録料5,000円、楽曲登録料3,000円(1曲につき6ヶ月有効)、登録更新料2,000円(1曲につき6ヶ月登録期間延長)となっている。

 ここでの特徴は、楽曲の著作権分配管理において、株式会社イーライセンスと提携している点だ。イーライセンスは、2001年3月に民間企業として音楽著作権管理業務に参入した企業。音楽著作権管理・仲介事業においては、永らく日本音楽著作権協会(JASRAC)による独占体制が続いてたが、規制緩和により民間企業の参入が実現している。

 Net Debut@niftyでは、楽曲登録者は1曲100円でダウンロード販売でき、そのうち50%が登録者に分配される(内訳はコンテンツ使用料43.7%、著作権使用料6.3%)。イーライセンスとの間で著作権管理委託契約を結ばずに楽曲を配信することも可能だが、イーライセンスに委託した場合は、例えばその楽曲がNet Debut@nifty以外で使用された場合にも著作権使用料の分配を受けることができる(なお、その場合、著作権使用料の10%が「著作権管理手数料」としてイーライセンスに支払われる)。将来的にさまざまな配信プラットフォームを利用して楽曲を配信したい場合には、著作権管理が煩雑にならないといったメリットがある。

 Net Debut@niftyは、自分の音楽をインターネットで配信したいミュージシャンにとって手軽なサービスであると同時に、イーライセンスにとっても都合のよい仕組みとなっている。現在、イーライセンスでは、同社のサイト上においてJASRAC信託契約者に向け著作権管理の移行を呼びかけている。音楽著作権仲介業者の主な収益源は「著作権管理手数料」。つまり売れる(使用される)楽曲をどのくらい持てるかが勝負となっている。Net Debut@niftyは基本的にアマチュアミュージシャンを対象としたものだか、その中から爆発的な“ヒット”が生まれる可能性はないとはいえず、イーライセンスではそれらの楽曲の“囲い込み”が可能になる。

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(2002/1/8)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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