■URL
http://www.goo.ne.jp/help/info/n_release/n_020426.html
http://www.goo.co.jp/goo.html
http://www.ip-adr.gr.jp/ (日本知的財産仲裁センター)
「goo.co.jp」サイト。26日の判決日に関する告知がなされている |
東京地方裁判所民事第47部は26日、株式会社NTT-Xに対し有限会社ポップコーンが行なった、「goo.co.jp」ドメイン名の使用権確認請求訴訟において、ポップコーンはドメイン名「goo.co.jp」の使用権を有しないとする判決を下した。
ポップコーンは、1996年8月「goo.co.jp」のドメイン名を登録、一方のNTT-Xがポータルサイト「goo.ne.jp」を登録したのは1997年2月となっている。「goo.co.jp」自体はコンテンツを持たず、他のアダルトサイトにリダイレクトされることから、NTT-Xのもとには1999年の夏ごろから「『goo』にアクセスしたのにアダルトサイトが表示される」といった苦情が多く寄せられていたという。
NTT-Xでは、2000年11月、工業所有権およびJPドメイン名の紛争処理機関である工業所有権仲裁センター(現・日本知的財産仲裁センター)に対し、「goo.co.jp」ドメインの移転を求める申立てを実施、同年2月には、NTT-X側の主張が全面的に認められ、ポップコーンに対し、「goo.co.jp」ドメインのNTT-Xへの移管を命じる裁定が出された。対するポップコーンは裁定を不服として、NTT-Xを相手取って東京地方裁判所に提訴していた。ポップコーンは、goo.co.jpサイト内において「ドメイン名は、先に取得した者に優先権があることが当然の原則でした。NTT-Xの主張を認めることは、《大企業が金さえ掛ければどんなドメイン名でも事後的に取得出来る》という原則を認めることになります」と訴えていた。
今回、原告(ポップコーン)の請求が破棄された理由としては、「goo.ne.jpは、インターネットユーザーの間で著名となったものと認められるので、NTT-Xは『goo』及びgoo.ne.jpについて正当な利益を有している」、「ポップコーンは、goo.ne.jpが著名になった後に、goo.co.jpを転送サイトとしての運用に変更した。これは、ユーザーの誤りに乗じて商業上の利益を得ていたものということができるから、不正の目的があったものと認められる」、「ポップコーンがgoo.co.jpまたは『goo』の名称で一般的に認識されていたということはできない」といった点が挙げられている。
NTT-Xでは、今回の判決について「ドメイン名を先に登録していたとしても、その利用方法が不正であった場合には当該ドメイン名の利用は認められないという判断がなされたものであり、インターネットの健全な発展に資する正しい判決」としている。
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(2002/4/26)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / ymasa@factory.to]