【規格】

米United Devices、Webサービスベースの“グリッド仕様”開発を支援

■URL
http://www.globus.org/ogsa/
http://www.ud.com/company/press/press_releases/05132002.htm

 分散コンピューティング技術サービスの米United Devicesは10日、Globus Projectが進めている「Open Grid Services Architecture(OGSA)」仕様の開発を支援すると発表した。OGSAは、XMLやWSDL、SOAPといったWebサービス標準仕様をベースとするオープンソースの“グリッド”システムアーキテクチャー。グリッド技術は、インターネットを介して多数のコンピューターを接続し、分散コンピューティング環境を構築するアーキテクチャーだ。

 OGSAは元々、Globus Projectと米IBMが開発した仕様。現在、OGSAなどのグリッド技術やP2P関連仕様を開発しているGlobal Grid Forum(GGF)でOGSAの検討や改良が行なわれており、今後標準化も行なわれる見込み。Globus Projectは、OGSA仕様の実装開発を行なっており、2002年か2003年にはOGSA仕様に準拠したグリッドソフト「Globus Toolkit 3.0」をリリースする計画だ。

 United Devicesは、スイスの製薬会社Novartisを初めとする生命科学関連企業や、インターネットを利用した癌研究や炭疽菌研究プロジェクトに、PCグリッドコンピューティング技術を提供している。また、同社はGGFの企業スポンサーを務めており、特にPCグリッドに関連するワーキンググループに参加している。

 テネシー大学のJack Dongarra教授は「OGSAは、グリッドコンピューティング技術が科学技術コミュニティから企業用アプリケーションの世界へと移行するためのアプリケーションの開発を可能にする。大規模なPCグリッドを提供するUnited Devicesの専門技術は、グリッド標準化の莫大な資産となるだろう」とコメントしている。

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(2002/5/13)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]

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