【業界動向】

アトムショックウェーブ、ショートフィルム展開に注力

■URL
http://www.shockwave.co.jp/

左からアトムショックウェーブの影山亘代表、瀬戸ヴァイスプレジデント
 アトムショックウェーブ株式会社が記者向けの説明会を開催、ショートフィルムを中心とした現状を報告した。

 同社は2001年4月にショックウェーブ・ドットコムからアトムショックウェーブに社名を変更。先に米ShockWaveと合併した米Atomfilmsが持っていた豊富なショートフィルムコンテンツを活かした事業展開を行なっている。2002年1月には自サイトでショートフィルムの有料配信を開始したほか、@niftyやフジテレビ、NTT-BBなどのサイトや、NTTドコモの「FOMA」の映像配信サービス「Vライブ」へショートフィルムコンテンツを提供するなど、他社との提携にも積極的だ。

 アトムショックウェーブの持つショートフィルムコンテンツは1,500本以上にも上るが、同社の瀬戸浩次郎ヴァイスプレジデントは、「米国では映画学科などの学生や映画監督志望者が名刺代わりにショートフィルム作品を撮ることが多いため、作品が豊富にある」と述べた。ショートフィルムに関わるのは無名の作家・俳優だけではなく、ジョージ・クルーニーやユアン・マクレガーなど、有名俳優を起用した作品もあるほか、アカデミー賞の一部門としても認められているという。日本でも石井克人監督などが参加するショートフィルム専門のDVDマガジン「Grasshoppa!」や、俳優・別所哲也が実行委員長の「ショートショートフィルムフェスティバル」などによって、ムーブメントとして盛り上がり始めている。

 瀬戸氏は「何かとやることが多く忙しい現代人のライフスタイルでは、映画を含め2~3時間をかけてエンターテインメントを楽しむことが難しくなっている。そういった状況に、短時間で楽しめるショートフィルムは非常にマッチしている」と発言。またアトムショックウェーブのサイトのユーザー滞在時間は平均で10分前後で、ショートフィルムも10分程度の作品が多いことから、この時間を目安にビジネスを展開していく方向という。具体的には、他社のサイトや媒体へコンテンツ配信を行なうことでライセンス収入を得るほか、FLASHなどの仕組みを使ってアトムショックウェーブならではのインタラクティブ性の高い広告を展開していく。また課金面でも、現在はクレジットカードのみだがWebMoneyにも対応することで、さらに広い層へのアピールを図る方向だ。将来的には「広告60%、ライセンス収入25%、コンテンツ課金15%の割合に持っていきたい」(瀬戸氏)としている。また現在は海外のショートフィルムコンテンツが多いが、国内の映像作家などにも製作を依頼しており、今年後半には日本発のショートフィルム作品も登場する予定という。

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(2002/5/22)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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