|
■URL
http://www.google.com/programming-contest/winner.html
米Googleは、かねてから予告していた通り5月31日に「2002年Googleプログラミングコンテスト」の優勝者を発表した。優勝者はニューヨークに住むプログラマーDaniel
Egnor氏で、プロジェクトのタイトルは「Geographic Search」。Daniel Egnor氏には1万ドルが賞金として授与される。
Googleのプログラミングコンテストの課題は、Googleが蓄積した膨大なWebのデータをもとに「何か面白いこと」を行なえるプログラムを作成せよというものだった。
優勝者のDaniel Egnor氏は、サーチエンジンで地域を限定した検索ができる方法を実装した。例えば「家の近所にあるすべての書店を検索する」といった用途に使える。このためにDaniel Egnor氏はページの中に記されている住所などの地理的な情報を、米国が国勢調査のために公開している無料の地理データベースと照らし合わせることによってWebの検索結果を2次元の地図にプロットし、特定の地域のページだけを検索結果として返す方法をプログラムとして実装した。Googleでは、Daniel Egnor氏のプロジェクトを優勝作品として選んだ理由として「興味深く実用的なアイディアを綺麗に、また強力に実装したからだ」とコメントした。
Daniel Egnor氏は1996年にカリフォルニア工科大学コンピューターサイエンス学科でﾞ学士号を取得し、その後Microsoftや、XMLを使用したコンテンツ検索技術を開発するXYZFind Corporationなどで勤務した後、現在はニューヨーク市のとある投資銀行で働いているという経歴の持ち主だ。
そのほかに入賞は逃したものの優勝作品として認定されたものの中には、「ページの中に含まれている言葉の意味を認識するための方法を実装したもの」、「PageRank技術を改良して、より新しいページに対しても的確に検索結果を返すことができるようにしたもの」、「ハイパーリンクが途切れた場合にでもサーチエンジンが機能するようにした新しいハイパーリンクの提案」、「検索語句をより的確に反映する遺伝的アルゴリズムによるPageRankの改良」、「サーチエンジンのインデックスを圧縮してメモリ消費量を減らすための提案」などがある。
Googleはプログラミングコンテストの実施要項の中で、優勝作品だけでなく落選したすべての作品に関してもそれらを商用利用するための権利を確保しており、寄せられた多くのアイデアが今後Googleのビジネスに利用される可能性もある。
◎関連記事
■米Googleがプログラミングコンテストを開催
(2002/6/3)
[Reported by taiga@scientist.com]