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http://www.ntt.com/release/2002NEWS/0006/0606.html
無線ゲートウェイ機器「SOMAport」の外観 |
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTTコム)は6日、総務省より石川県金沢市およびその周辺市町村における実験無線局開局に関する予備免許を獲得し、広域無線ブロードバンド接続の実証実験「WINQプロジェクト」を9月初旬から1年間を目処に開始すると発表した。これに伴い同社は、実証実験に参加する金沢市およびその近郊在住の個人・企業を100名程度募集する。
今回の実験は、米SOMA Networks社が開発したW-CDMA方式の無線インターネット接続方式を採用し、下り最大5.12Mbps、上り最大319kbpsを実現する。使用する帯域は2.6G帯で、机上計算では半径約4km圏内で1Mbps超を実現する見込みだという。
SOMA社の規格の特徴として、ユーザー側の設置等が簡単だということが挙げられる。ユーザーは、無線ゲートウェイ機器「SOMAport」を設置するだけで利用が可能だ。「SOMAport」は、USB、Ethernet、アナログ電話ポートなどの端子とともに、DHCPやNAT、パケットフィルタリングなどブロードバンドルーターとしての機能も備えており、アナログ電話ポートに電話機を接続すれば、一般加入電話・携帯電話間の通信を含め、同時に2回線までの音声通話が利用可能だという。また、実験参加者は、2002年9月から2003年10月までの実験期間中は、インターネット接続料金や、国際電話を含めた通話料金は全て無料になるという。
NTTコムによると「今回、金沢市を選んだ理由は、以前より金沢市でのインターネット実証実験が盛んだったことや、当社の施設の関係などがある。今回の実証実験で、SOMA社を選んだ主な理由は、半径3~5マイルをカバーするワイドカバレッジ性と、『SOMAport』を設置するだけでユーザー利用できる簡易性だ。一年間の実験で安定性を中心にさまざまな実験を行なっていきたい」とのこと。
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(2002/6/6)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]