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12日から14日までの3日間、大阪市住之江区のインテックス大阪で「ビジネスシヨウ2002 OSAKA」が開催されている。「ブロードバンド時代を躍進するビジネスと社会」をテーマに、154社が出展しているほか、カンファレンスやセミナーも行なわれている。5月下旬に東京で開催された「ビジネスシヨウ2002 TOKYO」より規模こそ小さいものの、ケイ・オプティコムや近鉄ケーブルネットワーク、NTT西日本など、東京では見られない展示もある。本誌では、関西の企業が紹介していたブロードバンド関連の展示を2回にわたっていくつかピックアップする。
首都圏では東京電力がFTTH事業に参入して話題を呼んだが、関西エリアでは子会社のケイ・オプティコムを通じて関西電力が一足早くブロードバンド事業を展開している。そのケイ・オプティコムのブースでは「eo」シリーズの常時接続サービスを紹介していたが、中でもやはり大きくアピールしているのは、最大100MbpsのFTTHサービス「eoメガファイバー」。エリアも2府4県の79市町村と比較的広く、ホームタイプでは月額6,000円という低水準の料金ということもあり、体験コーナーを設置した同社ブースは多くの来場者でにぎわっていた。
その一画には、関西電力が「B-AIGIS(Broadband Advanced Intelligent Gatekeeper Integrated Service)」を展示している。これは、ケイ・オプティコムの光ファイバーネットワークと家庭内ネットワークを接続し、高速インターネット接続サービスに止まらず、家電の遠隔制御やホームセキュリティ、介護などのサービスを総合的に提供しようというものだ。引き込まれたアクセス回線の末端に専用ゲートウェイが接続され、その先は無線LANや電灯線搬送通信を使って家電製品などに分配される。
とはいえ、今のところはエアコンや照明を制御するというお決まりのデモ。重宝しそうなビデオデッキの制御などは対応製品が発売されないかぎり難しく、関西電力としても利益の出る事業に発展させるのがなかなか難しいようだ。一方、ウェブカメラや各種センサーを利用したホームセキュリティや介護分野でのサービスに市場は有望と見ており、グループ会社とも連携してシステムの開発に注力していくとしている。年内のフィールド実験も視野に入れているという。
今のところFTTHの最大100Mbpsという帯域も、インターネット接続や単なる動画配信ではあり余るスペックだ。4万kmに及ぶという光ファイバー網を武器に関西のFTTH市場を牽引する関西電力とケイ・オプティコムが、今後どのようなブロードバンド活用法を提案してくるのか注目される。
ケイ・オプティコム/関西電力のブース(左)。「B-AIGIS」の展示(中)では、iモードやパソコン上(右)からエアコンなどを制御する。中央の黒い箱がゲートウェイで、家庭内LAN側のインターフェースとしてEthernet、電力線搬送モデム、IEEE 1394が用意されていた |
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(2002/6/13)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]