【業界動向/広告】

検索結果を広告として利用する「Overture」が日本進出

■URL
http://www.overture.com/ (米Overture)
http://www.jp.overture.com/ (オーバーチュア)

上からOvertureのMeisel CEO、オーバーチュアの鈴木社長
 米Overture Services社(以下Overture)は、同社の100%出資による日本法人「オーバーチュア株式会社」を設立、日本市場に向けて「スポンサード・サーチ・サービス」を展開すると発表した。

 Overtureは検索サイト「GoTo」を前身に持ち、“有料登録検索サービス”とも呼ばれる「スポンサード・サーチ・サービス」事業を展開している。「スポンサード・サーチ・サービス」は、提携サイト(検索サイト、ポータルサイトなど)の検索結果ページ上部に、該当する検索キーワードを登録した企業のサイトを検索結果として表示するものだ。企業はキーワードを登録する際、1クリックいくらで購入するかを入札する方式で、より高い入札価格を提示した企業のサイトが、検索結果上部に表示される。企業は“検索結果のクリック数×入札価格”をOvertureに対して支払い、Overtureはその収入を提携サイトと分配することで収入を得る仕組みだ。

 Overtureでは、専門のスタッフが検索キーワードと企業サイトが提供する情報の適合性を詳しく調査した上で検索結果への表示の可否を判断し、さらにサイトのタイトルや説明は客観的な文章になるよう調整している。そのため、ユーザーが入力したキーワードに対して品質の高い検索結果が得られる一方、企業側にとっては、サービスや製品情報を求めるユーザーに対して的確な情報やサイトを表示でき、コンバージョンレート(顧客獲得率)の向上が可能となる。Overture CEOのTed Meisel氏によれば、「検索キーワードにもよるが、クリック数は数%が通常。そのうち購入にいたるのは数%~10%」に上るという。

 Overtureは現在米国以外にイギリス・ドイツでサービスを展開し、2002年第3四半期にはフランスでもサービス開始を予定している。現在世界で6万の顧客企業をもち、その中にはHertzやDELL、Office DEPOT、ORBITZなどの企業が含まれるほか、検索結果を表示する提携サイトには米Yahoo!、MSN、LYCOS、Ask Jeeves、T-Onlineなどがある。日本はアジア市場初の現地法人として設立され、2003年第1四半期に日本語でのサービスを開始する予定だ。すでにgoo、Lycos Japan(日本)が提携サイトとして決定しており、今後は直販や販売パートナーを通じてサービス開始までに顧客企業を拡大する方向という。オーバーチュアの鈴木茂人代表取締役社長は、「検索をする人は2つのタイプに分かれ、一般的な情報を求めているユーザーと、製品やサービスの情報を求めているユーザーがいる。オーバーチュアは後者に対して的確にリーチできる点が特徴。また入札方式なので、企業の納得する価格で利用でき、初期費用も少なくて済む」と、そのメリットを語った。

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(2002/6/27)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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