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エキサイトの山村社長
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これはエキサイトがNTT東西の地域IP網および「フレッツ・シリーズ」と、株式会社インターネットイニシアティブ（以下IIJ）のバックボーンを基盤として展開するもの。高速、高品質で安価なブロードバンド環境をエキサイトユーザーに提供し、またIIJのコンテンツ配信プラットフォーム（以下CDN）を利用することで、ユーザーに対してよりスムーズ、かつ大容量のブロードバンドコンテンツ配信が可能としている。接続サービス、配信サービスともにエキサイトがIIJと提携して提供するが、両社の出資元である伊藤忠商事の協力で事業提携が進められた経緯がある。
具体的なサービス内容では、まず「BB.excite接続サービス」は、NTT東西のフレッツ・シリーズ（フレッツ・ADSL1.5M/8M、Bフレッツ・マンション/ファミリー/ニューファミリー※NTT東/ファミリー100※NTT西/ベーシック）を利用し、ADSL・光ファイバーで500円（Bフレッツ・ベーシックタイプのみ1,000円）の接続料金で、インターネット接続ができるものだ（別途NTTの回線料金が必要）。現在、ISPのフレッツ・ADSL対応コース料金は1,000～2000円前後、Bフレッツ対応コース料金は数千円台が主流で、「BB.excite接続サービス」は最安値でブロードバンド環境を提供することになる。なお基本料金で提供するのは接続のみで、メールなどに関しては、ユーザー自身がWebメールや別ISPのアカウントを用意するか、オプションのPOPメールアカウント(月額280円)の契約が必要となる。また基本コースでは動的IPが提供されるが、オプションで固定IPの利用も可能だ（月額3,000～4,000円）。
「BB.exciteコンテンツ配信サービス」は、IIJのCDNとNTT東西の地域IP網を利用して、大容量のブロードバンドコンテンツをスムーズに配信するサービスだ。「BB.exicte」ユーザー向けには1～6Mbpsの広帯域で配信するほか、他ISPの会員にも56～500Kbpsの帯域で配信する。サービス開始は8月8日からで、第一弾としてタレント・内山理名の主演映画「いつか、そうで、あった、ような」を配信する予定で、300円の視聴料金が必要となる。
エキサイトの代表取締役社長・山村幸広氏は、「ADSL、光とも月額500円は国内最安値といえる。3月の戦略発表でF1・M1という特定の層に向けた顔の見えるメディアになることと、ブロードバンド戦略を進めることを公約したが、今回発表したのはブロードバンド戦略の第一弾と言えるもの」と発言。また「インターネットビジネスはまだ戦国時代の真っ只中で、主役は決まっていないと考えている」と、「BB.excite」への意気込みを語った。またIIJ常務取締役の保条英司氏は「ISPという形態が大きく変わってきていて、今後は“ネットワーク”と、“インターネットサービス”に二分化していくと予想している。今回のエキサイトは、新たなISP事業への第1歩」と述べた。
エキサイトでは、「BB.excite接続サービス」で初年度10万人の会員獲得を目標としている。またブロードバンドコンテンツや今後の有料サービスで、新たな収益モデルの多角化を図っていく。山村氏は「コンテンツでは、音楽配信で特徴あるサービスができると考えている」として、8月中にエキサイト上でインターネットラジオを開始することを表明した。さらに今秋にはIP電話サービスの提供も予定し、「専用TAを利用し一般電話から通話できるものと、PC to Phoneの双方を考えているが、IIJと検討しながら最終的なサービス形態を決定する」（山村氏）方向という。
なお今回の発表と同じ8月1日に、エキサイトはトップページのリニューアルも実施。ページ中央に時間帯によって異なるおすすめコンテンツを表示するスペース「エキサイトトピックス」を設けたほか、トップページでのカスタマイズ機能も強化した。これに伴ない、これまでカスタマイズページとして提供していた「My Excite」を、8月12日で終了することも表明した。
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BB.exciteの事業概要
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コンテンツ配信サービスのモデル図
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他ISPとの接続料金比較
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(2002/8/1)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]