■URL
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2002-08/sunflash.20020813.2.html
http://wwws.sun.com/software/grid/
米Sun Microsystemsは13日、インターネットを介して多数のコンピューターを接続し、仮想スーパーコンピューターを構築する“グリッドコンピューティング”向けのソフト「Sun ONE Grid Engine, Enterprise Edition 5.3」のLinux版を発表した。同ソフトは、Sunのプラットフォーム「Sun ONE」上で稼働するアプリケーションで、先日発表されたエントリーサーバーマシン「Sun LX50」にも対応している。
Enterprise Editionは、オープンソース版「Sun ONE Grid Engine」の商用版。バージョン5.3では、ポリシー管理機能により部門間でコンピューター資源を簡単に共有したり、企業ニーズの変化に合わせてコンピューター資源を動的に再配分できるようにした。
Sunは2001年1月、Linux版のSun ONE Grid Engineを無料公開。Walker Informationの調査によると、現在ではSunベースのグリッドの25%をLinuxが占めているという。さらに、他の25%もLinuxとSolarisの混成環境で利用されている。
Sunのグリッドコンピューティングに向けた戦略は3つの段階からなる。第1段階として、Sun ONE Grid Engineにより部門別のグリッドを構築する。第2段階として、Sun ONE Grid Engine, Enterprise Edition 5.3によって、これら部門間のグリッドをつなげ、組織全体にまたがって数千ものノードを管理できるグリッドを構築。さらに第3段階として、世界規模のグリッドを構築する。Sunはこの分野に焦点を絞り、製品展開や業界との提携を進めている。
Sunでは、Linux版のSun ONE Grid Engine, Enterprise Edition 5.3を年内にリリースする予定だ。ライセンス料金はSolaris OEと同様、最大50プロセッサまでの利用で2万ドル、最大2,000プロセッサまでの利用で8万ドル。
なお、Sun ONE Grid Engine, Enterprise Edition 5.3に対応するサーバーマシン「Sun LX50」は、Linux版が日本国内で9月上旬より発売開始される。価格は419,000円から。
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(2002/8/19)
[Reported by 江藤 浩幸]