【業界動向 / 買収】

成人向けコンテンツ会社がNapsterの資産買収に名乗り

■URL
http://www.prvt.com/pressrep.asp?id=111
http://www.napster.com/


Private Media Group

現在のNapsterのサイト。コンテンツはない(Tシャツの販売のみ継続されている)

 成人向け娯楽商品やサービス、コンテンツなどを提供するスペインのPrivate Media Groupは12日、P2Pファイル交換サービスの米Napsterに対し、商標とドメイン名の買収を提示したと発表した。Private株100万株で買収するという提示で、12日の終値に換算すると約240万ドルになる。Napsterが提示を受け入れた場合には、米連邦破産裁判所の承認などの手続きを経て、取引が完了することになる。

 Napsterは最も認知度の高いP2Pファイル交換サービスの1つ。全盛期には、同社のソフトウェア利用者は8,400万人に達していた。PrivateはこのNapsterの商標を利用して、独自のP2P環境を構築し、世界の成人ユーザー向けに、成人向けコンテンツを自由に交換できるサービスを手頃な価格で提供する計画だ。

 PrivateのCharles Prast社長兼CEOは「当社は高品質な成人向けコンテンツの巨大なライブラリと、当社コンテンツ全ての権利、技術ノウハウなどを持っている。これら全ての要因によって、当社は成人向けコンテンツのユーザーを対象とする、合法的なP2Pネットワークを管理するための最適な立場にある」とコメントしている。

 Napsterは2001年7月以来、米レコード協会(RIAA)との著作権侵害訴訟により、サービスを停止し、今年6月には破産法の適用を申請している。独メディア大手のBertelsmannがNapsterに出資しているが、インターネット戦略を積極的に進めていたThomas Middelhoff会長兼CEOが7月末に辞任したことで、Bertelsmannはインターネット関連事業の整理を進めている。9月3日には、米デラウェア州破産裁判所により、Napsterの資産をBertelsmannに売却する計画が却下されている。

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(2002/9/13)

[Reported by 江藤 浩幸]

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