■URL
http://www.japan.websense.com/
左からWebsenseのCarrington CEO、ウェブセンス・ジャパンの楠浩一代表
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Websenseはインターネットアクセス管理ソリューションで知られるグローバル企業。主力製品の「Websense Enterprise」は、ショッピングサイトやオークションサイトなど、勤務に関係のないサイトへのアクセスを遮断し、またウィルス感染やレジストリ変更などを行なう“悪意のあるモバイルコード”に感染したサイトへの不用意なアクセスを防止する。アクセス制限対象サイトのデータベースは毎日自動的に更新されるほか、部署の特性に合わせ、例えば人事部は就転職サイトにアクセスできるが、営業部はできない…というように、部署ごとにアクセスポリシーを変更して運用することも容易に行なえる。これまで世界で1万7,500社の企業に導入され、日本でも日経225指定銘柄企業のうち約1/3がすでに同製品を利用しているという。Websenseは日本での展開を重要視していて、2001年10月に日本法人ウェブセンス・ジャパンを設立。2003年末までに日本での売上げをWebsenseグループ全体の20%まで増加させることを目標としている。
今回同社が明らかにしたのは、従業員が勤務時間内にインターネットを乱用することで、日本企業がどのくらい損害を受けているかという試算だ。これは同社と日本労働機構の調査によるもので、従業員一人当たりの平均時給(2,219円)と、“勤務時間中に毎週約1時間、私用にインターネットを利用している”というデータをもとにしたもの。これにインターネットが使用可能な国内従業員数(1,590万人)と、年間50週間の労働を掛け合わせ、
「2,219円×1時間×50週×1,590万人=1兆7,700億円」
との計算で、日本企業が従業員のネット私用で被っている損害を「1兆7,700億円」と算出したという。ただし、これには私用で使われているネットワーク帯域やストレージのコストは計算しておらず、「あくまで控えめな数字」(米Websense CEO・John B.Carrington氏)だという。
Websenseでは、インターネットアクセスポリシーの制定や、アクセス管理ソフトの導入が遅れていることがこの数字につながっているとして、今後日本市場に積極的にアプローチする方向だ。また同社の主力製品「Websense Enterprise」の新版「Websense Enterprise v4.4.1」を3ヶ月以内にリリースするほか、10月8日に米国で今後2年間の戦略プランと新製品を合わせて発表する予定という。
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(2002/9/18)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]