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Google Newsがバージョンアップ
~約4,000の英語圏サイトの最新ニュースを一望

■URL
http://news.google.com/

 世界各国の英語の最新ニュースを集めたニュースサイト「Google News」が大幅にバージョンアップして23日、正式に公開された。今回のバージョンアップは一週間ほど前からMozilla1.1ブラウザーの一部利用者を対象に行なわれていたようで、スクリーンショットなどが一部Webサイトなどに掲載されていた。しかし、Google Newsは依然として「BETA」版のままであるため、今後大きな変更が加えられる余地は残されている。

 Google Newsは人手に依らず、すべての編集作業を特殊なコンピューターアルゴリズムによって自動化しているニュースアグリゲーションサイトだ。これまでGoogle Newsのヘッドラインを表示するサイトでは、ニュースがグループ分けされて上から順に表示される体裁だったが、今回のバージョンアップによりCNNやBBCニュースなどのように1番上に最新の重大ニュースと写真を掲載、下の方に国際、ビジネス、テクノロジーなどの分野に分かれたニュースを表示できるようになった。画面横の「Sci/Tech」などのメニューをクリックすると、その分野のニュースだけが重点的に表示されるようになる。

 また今回のバージョンアップのもう一つの大きな特徴は、検索できるニュースの総数が数百から4,000以上のニュースソースに大幅に拡大された。Google Newsヘッドラインが最初に登場した時には約1週間分のニュースを網羅しているにすぎなかったが、今回のバージョンアップでは、約3週間分のニュースが蓄積されているだけでなく、ニュースの分類方法、要約などにも正確性が増している様子が観察された。これらのニュースは掲載されてから15分以内にGoogle Newsに登録されるため、このサイトを閲覧するだけで最新のニュースが得られるだけでなく、世界各国で一つのニュースに対してどんな見解が示されているのかを分析することが容易になっている。

 また、これまではGoogle Newsにアクセスするためにはトップページからいくつかのリンクをたどらなければならなかったが、今回Googleのトップページ、Google Groups、Google Imageのトップページに新たに「News」というタブが設置され、ワンクリックでGoogle Newsにアクセスできるようになった。GoogleがこのバージョンアップされたGoogle Newsに力を入れている証拠といえよう。

 米Yahoo!ではこうしたニュースアグリゲーションサービス「My Yahoo!」を企業向けに有料でライセンスしているが、Google NewsがYahoo!と同種のものであることから、一部のアナリストはGoogleがこのサービスを企業向けに有料化してライセンスするのではないかとの観測も出ている。Googleの広報によると「現在のところこのサービスは無料で、このサービスを将来有料化することに関して発表することは何もない」とコメントしている。さらにヨーロッパの一部では無料ニュースサイトのトップページではなく記事そのものに直接リンクするいわゆる「ディープリンク」に関して批判的な声も聞かれており、Google Newsはこのディープリンクを最大限利用していることから、将来法的な問題が発生する可能性も否定はできない。なお、Googleではこの件に関して「リンクはニュース記事が現れるページに単純にリンクしているだけであり、我々の実装は著作権法を完全に遵守している」とコメントしている。

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(2002/9/24)

[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]

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