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【法規制】

インターネットを利用したわいせつ映像営業の現状
~警察庁のまとめ~

 警察庁は2月までに「インターネット利用有害映像送信営業の実態」をまとめた。国内のウェブ検索サービスのアダルト画像・写真カテゴリーに登録されている営業用のアダルトサイト、632サイトを対象に行なった調査の結果が報告されている。

●サーバーの所在地
国内が534(84.5%)、海外が98(15.5%)と、圧倒的に国内サーバーでの営業が多いが、検挙を逃れるために海外にサーバーを置く業者も目立っている。

●コンテンツの違法性
合法な映像のみのサイトが351(55.5%)、FLMASK等による復元可能な修正を画像に施しているサイトが200(31.6%)、違法な画像を提供しているサイトが81(12.8%)となっている。なお、違法画像の81サイトはすべて海外にサーバーを置くサイト。海外98サイトの82.7%が違法画像を提供していることになる。国内サーバーだけに限ってみると、合法画像が64.4%、マスク処理画像が35.6%で明らかに違法となる画像は提供されていなかった。

●チャイルドポルノ
成人を被写体とした映像のみのサイトが373(59.0%)、中高生を被写体とした映像を提供しているサイトが213(33.7%)、小学生以下の児童を被写体とした映像を影響しているサイトが46(7.3%)。欧米のほとんどの国で法律で禁止されているチャイルドポルノを扱うサイトが4割を占めており、海外の捜査機関や人権保護団体からの取り締まりを望む声も多い。

●決済手段
ダイヤルQ2が365サイト(57.8%)、クレジットカードが144サイト(22.8%)、銀行振り込みが98サイト(15.5%)、VTXが17サイト(2.7%)、郵送・代金引換が8サイト(1.3%)となっている。未成年者でも閲覧・購入が比較的容易なダイヤルQ2を決済手段としているサイトが約6割を占めており、年齢規制が必要なアダルト映像の販売方法としては問題がある。

 全体として未成年者からのアクセスを制限するシステムを設けているサイトはほとんどなく、業界全体による自主規制もない現在、インターネットによるわいせつ映像の配信は野放しになっている状態。「アダルトビデオより過激で有害なポルノ映像も多い」インターネットでの有害画像配信営業に対する規制の必要性を挙げている。

 同じく警察庁のまとめによると、昨年1年間のコンピューターネットワークを利用したわいせつ事犯の検挙件数は58件('96年は57件)。このうちインターネットを利用したものが20件('96年は9件)となっており、昨年1年間で一気に2倍以上に増加した。全体の検挙件数が前年とほぼ同じということを考えると、インターネットの占める割合が急激に伸びているのがわかる。内容を見ると、ホームページにアダルト映像を掲載し有料で閲覧させるなどした「映像送信型」が6件、アダルトビデオなどの広告にコンピューターネットワークを利用した「通販広告型」が52件。映像送信型の6件はすべてインターネットを利用したものとなっている。また、アダルト営業を行なっている業者だけでなく、映像を閲覧させていたとしてプロバイダーが検挙された事例も報告されており、プロバイダーに対する規制も必要だと述べている。

 警察庁はすでに2月12日、インターネットを利用したアダルト映像販売業者およびプロバイダーに対する規制を盛り込んだ、風営法の改正案を発表している(本誌2月12日号参照)。

('98/3/3)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp