気が付けば街中はクリスマス一色。いつもはあまり季節感がなく、世の中の流れとは関係なく進むパソコンショップの店頭も、この時期ばかりはいろんな売り場が「年賀状」一色です。パソコン関連の書籍売り場にいたっては、めでたいし派手だし豪華絢爛だしの年賀状本が山積みです。
ゆうびんホームページにも年賀はがき特集のページがオープン。今年から、インクジェットプリンタでの写真印刷に適した「写真用年賀はがき」も登場しています。また、あまり知られていませんが、私製はがきで出すときは「寄附金付お年玉付年賀郵便切手」というお年玉抽選付きの切手の利用も便利。発行枚数が少ないのですが、高画質の写真専用用紙できれいに印刷したいけれど、お年玉抽選付きにもしたい……という方に人気で、売り切れるのが毎年早いので、利用するなら早めの確保がおすすめです。
● 年賀状印刷もネットサービスで
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すっかりお正月の雰囲気の「フジカラーポストカード」トップページ。写真メインなら、やはり銀塩プリントがお勧め
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さて今回は、そんなシーズン真っ只中な「年賀状印刷」のお得ネタをご紹介します。自宅のパソコンとプリンタで作る年賀状の自由度の高さにはかないませんが、最近ではネットでプリント依頼をして、仕上がったものを宅配便でいったんまとめて受け取り、自分では手書きで一言書き加えたり宛名を印刷するだけという方法もかなり一般的になってきました。大量にプリントする時間も節約できますし、特に写真入り年賀状の場合は印刷のきれいさが勝負ですから、銀塩プリントの耐久性と美しさは大きなメリットです。
以前にご紹介したデジカメプリントサービスを行なっているWebサイトのほとんどがポストカード印刷にも対応していますが、全体的にデジカメプリントと比べると価格はぐっと高めで、デジカメプリントとは違い「基本料」+「1枚あたりの印刷料」という料金構成。ちょっとしたサイズの違いだし、もうちょっと安くてもいいのでは? という気もしますが、ポストカードは両面に印刷ができる用紙でなければいけないため、「はがきサイズ」だからといってはがきとして使えるとは限りません。また、さまざまなテンプレートが用意されているなど、違いも案外大きく、別物と考えたほうがいいでしょう。
さて、この年賀状印刷の最大手はなんといっても「フジカラーポストカード」。写真入りポストカードの老舗サービスで、QRコードを追加して音や動画も送れる「音ぷりポストカード」など新しいサービスへの対応も早く、テンプレートの多さもピカイチ。ほかのサービスと比べるときは、まずここを参考にするとわかりやすいかもしれません。
このフジカラーポストカードの料金は、通常の写真入りポストカードをネット注文する場合、基本料金1,260円+{印刷枚数×(10~29枚:74円/枚、30~69枚:63円/枚、70~999枚:58円/枚)}+郵便はがき代(印刷枚数×50円)+送料420円。たとえば100枚印刷するときは、総額で12,480円になります。
● ふみの日は半額! プリント&投函サービスの老舗「ポスコミ」
写真入り年賀状の老舗がフジカラーポストカードなら、“プリント&投函サービス”の老舗が今回の「ポスコミ」です。2001年から開始されたサービスで、通信面(うら面)のプリントだけでなく、送り先の住所を登録して宛名面(おもて面)も印刷し、さらにポストへの投函まで行なえるというもの。通常は、注文から4日程度で宛先に直接配達されます。もちろんいったんまとめて宅配便で受け取り、手書きのコメントを加えることもできます。
利用料は、印刷枚数×(利用料84円+郵送料50円)。投函まで依頼する場合はこれのみで、いったんまとめて自宅に送る場合は送料が600円かかります。
つまりは、1枚であれば134円。すべてネットで済ませられるため、たとえば海外に住んでいる場合でも国内料金でお年玉付年賀状が送れてしまうという裏ワザもあります。
そんなわけで、とても便利な年賀状プリント&投函サービスなのですが、この連載的に特に注目したいのが毎月23日の“「ふみの日」半額デー”。実はこのポスコミ、毎月23日は1枚84円の利用料金が半額の42円で利用できます(はがき代や送料は別、「タカラはがき」は対象外)。
たとえば、年賀状などで100枚出すならトータルで4,200円のお得。毎年12月は繁忙期ということもあってこの割引サービスは実施されないので、年内は11月23日が最後のチャンス。ぎりぎりに紹介しておいてなんですが、来週の水曜日、11月23日はちょうど祝日ですし、早めに年賀状の準備を済ませてしまうというのはいかがでしょうか。
また、引越しや結婚、暑中見舞いなど、年賀状に限らずはがきを出す機会は案外あるもの。そんなときにも「ふみの日」を覚えておくとお得に利用できます。
実際の使用方法は、まずは無料の会員登録から。ポスコミのトップページ右上の「会員登録(無料)」ボタンをクリックし、会員情報を登録。ここで登録できるメルマガの頻度は月1回程度。毎月「ふみの日」半額デーのお知らせをくれるので便利です。
会員登録が終わったら、トップページ右上から「ログイン」ボタンをクリックしてログインし、まずは「アドレス帳」を作成。一般的なCSV形式が読み込めるほか、アイフォーの年賀状ソフト「筆王」やメディアドライブの各種OCRソフトの住所録も直接読み込めます。読み込める形式のエクセルデータがダウンロードできるので、元の住所録のデータをCSVに書き出してからこの形式に整え、再度CSVに戻して読み込むと確実です。
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宛名印刷に使うアドレス帳には、CSVを一括読み込みできる。住所録ソフトからCSVに書き出しして、用意されているエクセルデータで整えるのがおすすめ
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アドレス帳が作り終わったらデザインを選んで作成していきます。テンプレートから選べばソフトなしでも作成できますし、手持ちの年賀状ソフトや画像ソフトで別途デザインする場合は、250dpiのJPEG形式で保存し、トップページの[写真と一緒に日ごろの出来事を贈る!]→[前面写真]→[全面写真縦タイプ]から申し込んでいけばOK。500KBを超えると登録できないので調整しておきましょう。また、はがきの枠には3mmの余白ができますので、ふちなし印刷はできません。
用紙については「お年玉付き年賀はがき」か「ポスコミオリジナルはがき」から選べます。イラストや文字のデザインなら「お年玉付き年賀はがき」で問題ありませんが、写真印刷だと「ポスコミオリジナルはがき」の方が光沢があってキレイ。ただし、私製年賀になるので、お年玉付きにしたい場合は宅配便注文にして、「寄附金付お年玉付年賀郵便切手」を貼るという手もあります。
どちらにせよ、フジカラーポストカードのような銀塩プリントではないので、写真で勝負! という場合はデジカメプリント系の別のWebサイトのサービスを利用するのがおすすめ。ポスコミの印刷も十分きれいではありますが、イラストデザインでの利用の方が満足度が高いでしょう。
さて、デザインが作成し終わったら、登録したアドレス帳から送り先を選んでいけば作成終了です。投函まで依頼する場合は、元旦に相手に発送されるのを待つだけ。宅配の場合は、印刷されたはがきの束が5日程度で手元に届きます。
また、1回の注文で10種類まではがきが作成できるので、いったん自分のところに配送するときはこの種類におさめて作ればOK。投函までするなら、基本料が必要ないので、それこそ相手に応じてコメントを変えて1枚ずつ作成することもできます。また、年明けに年賀状を送り忘れていた人へ追加で送る場合もとても便利です。
ちょっとした時間がとれなくて、ついつい遅くなってしまいがちな年賀状も、今年こそは元旦に発送できるかも? 年賀状印刷も、お得なネットのサービスがおすすめです。
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「フォーマル」「カジュアル」「キッズ」など、相手にあわせて選べるデザインが多種用意されている
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毎月届く「ポスコミメールマガジン」。ふみの日半額デーのリマインダーとしても便利
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■URL
ポスコミ
http://www.postcom.co.jp/
2005/11/18 11:13
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西村敦子(にしむら あつこ) 1973年東京都生まれ。IT系出版社を経てフリーライター兼編集者に。「お得」「半額」「限定」に弱く、お得サイトを見つけては知り合いにメッセンジャーで送りつけている。ブックマークからリアルの机の上まで、整理が苦手なのが悩み。 |
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