年の初めの雑誌には、「節約して貯金!」とか「1年で100万円貯める!」とか、“今年こそ!”と思いながら毎年実現できない「お金を貯める!」という決意を後押しする見出しが並びます。飲みに行く回数を減らすとか、ランチをお弁当にしてみるとか、コンビニで買うコーヒーをインスタントにしてみるとかいった数千円とか数百円の単位でも、ちょっとした節約も1年やると結構効いてくるもんです。が、生活スタイルを変えるのは言うはやすし、行なうは難し……そう簡単にはいかないもの。
お得なものが大好きな割に、家計簿もつけたことがなければ通帳記入も年1回の私にとっては節約など、どだい無理な話……と半ばあきらめ気味ですが、せめて使用額のうちのある程度は取り戻そうという気持ちがあるのか、マイルやポイントといったサービスが昔から大好きです。
昨年はクレジットカードの特典やお得な使い方もTVや雑誌でかなり紹介され、航空マイレージを集めている“マイラー”率もさらに高くなりました。この航空マイレージと同じように、ネット上でもネット通販の支払いやアンケート回答などでマイルを集めて現金化する「ポイントプログラム」が花盛りです。今年1年、ネット通販などで貯まるはずのポイントを取りこぼさないように、2006年最初の本連載更新となる今回は、このポイントプログラムをご紹介したいと思います。
● “現金化”がうれしいネット上のポイントプログラム
ご存じの通り、ポイントプログラムとは一般的なクレジットカードでもたいてい付いてくる特典の1つ。利用額に応じてそのサービス独自の単位でポイントが貯まり、貯まったポイントに応じて賞品と交換できるというものです。
クレジットカードの場合、支払いに使うとポイントの対象になりますが、ネット上のポイントプラグラムには、支払い額に応じてのポイントはもちろん、実際に現金を使わなくてもアンケートへの回答や会員登録、サービスの利用などでもポイントが貯まるのも魅力。たとえば、自動車保険や生命保険の見積もり、e-ラーニングの資料請求、モデルルーム見学の予約など、普段利用しているサービスでも、このプログラムを通すと数百円、数千円とポイントが貯まっていくというのがメリットです。
航空マイレージを貯めるためにわざわざクレジットカードで支払いしたくなるように、このサービスを使い慣れてくると、ネット通販利用時はこの手のプログラムと提携していないか、サイトをチェックするのがクセになってきます。
私自身も十年来の航空系のマイラーで、何度か無料航空券もゲットしているので、どの方法で支払えばいちばんお得か結構シビアに見ている方だと思いますが、ネット上のポイントプログラムは、クレジットカード払いをしてもさらに商品代金の数パーセント分がポイントとして貯まることが多く、ポイント獲得のチャンスを逃せばその分みすみす権利を捨ててしまうわけで、もったいない限りなわけです。
さらに、一般的なクレジットカードで貯まるポイントはあくまで“賞品”。できても「商品券」との交換までで、現金化できるところはほとんどありませんが、ネット上のポイントプログラムの場合は実際に現金化までできるところが多いのが利点です。
たとえばこの手のポイントプログラムの大手、「ネットマイル」ではイーバンクやジャパンネット銀行へ直接振り込みが可能ですし、「Gポイント」では会員専用のソフトを使ってイーバンクへ換金が可能です。
ほかにも、ポイントプログラムには主なところだけでも20~30種類のサービスがありますが、多くの場合、ネットマイルかGポイントのどちらかとポイント交換できます。ある程度貯まったら、ネットマイルとGポイントのうち、利用頻度の高い方ににまとめるという方法もあります。
● 書籍の購入や毎月の支払いでもマイルが貯まる「ネットマイル」
数あるポイントプログラムのうち、私がよく使っているのが「ネットマイル」。提携している通販サイトの中によく使う店舗があったことがきっかけです。
ネットマイルの場合、たとえば提携しているオンライン書店の「bk1」で書籍を購入すればほかのオンライン書店ではつかないマイルが貯まるし、以前紹介したカタログ通販の「セシール」のポイントとも相互に交換可能。自動車保険の見積もりでもマイルがもらえます。購入する人が増えるとだんだん値段の下がる「ギャザリング」も、ネットマイルとネットプライス両方のマイルが貯まるのでお得です。
実際の使い方は、まずはネットマイルへの会員登録から。トップページの[会員登録はこちら]のリンクから会員登録をしておきます。ネット通販の場合なら、その店舗のトップページにネットマイルのバナーがないかチェックして、もしあれば支払い手続きの際にネットマイルで会員登録したメールアドレスを記入するだけです。基本的にこのメールアドレスを元にマイルの処理が行なわれるので、どのアドレスを登録したか忘れないことが必須です。
|
|
会員登録してログインすると、画面右上にある「Myネットマイル」からこれまでに獲得したマイルが一覧で参照できる。利用してからこの通帳への振り込みには1カ月ほどかかる。1年間に一度もポイントの獲得がないと権利が失効するので、失効しそうなときは、ゲームやクリックで無料マイルを数マイルでも獲得しておけばOK
|
「無料でマイルGET!!」キャンペーン特集ページ。会員登録や資料請求することにより、無料でゲットできるマイルもいろいろあります。あとでマイルを返してなんてことはないのでご安心を
|
欲しいものがあってどこで買うか決まってないという時は、ネットマイルのトップページから利用店舗を探してもいいですし、ネット通販だけでなく、先述の「アンケート」や「見積もり」などでマイルをゲットできる方法も無数にあるので、興味のあるものは利用するとお得です。
また、ネットマイルの発行しているクレジットカードもあるので、毎月のプロバイダー代や携帯電話の通話料、ガソリン代やガス・水道代の支払いなど、毎月必ずかかる生活費もこのマイルに集約させて現金化し、最終的にキャッシュバックするという流れも作れます。逆に、貯めたポイントをNTTドコモやauなどのキャリアポイントに交換すれば、携帯電話の通話料をマイルで支払うという流れを作ることもできます。
ただし、航空マイレージに限ってはさらに効率のいいカードも世の中に存在するので、航空マイレージにこだわりのある方は、いろいろと見比べてもいいかもしれません。ネットマイルはANAやワールドパークスなどへの移行もできるので、航空マイレージを貯めている場合も無駄にはなりませんから、迷っていたりいろいろと見比べるのが面倒なら、とりあえずネットマイルで貯めておけば管理も楽です。
このほか、ケータイ版のネットマイル「モバイル-ネットマイル」からもマイルが貯まるので、パケット定額を契約しているのなら電車の待ち時間などに時間つぶしを兼ねて利用するのもおすすめ。
正直言って、ポイントプログラムの中には“100万円当たる!”系の怪しい雰囲気のサイトも結構多いですし、やたらめったら登録してメールボックスが広告メールで埋めつくされてしまい、この系統のサービス自体がすべてイヤになってしまうこともあるので、ほどほどに使うことがポイントです。
上手に利用すれば、“節約”をあまり意識しないうちに貯まって、そこそこお得に使えます。安心できる大手サイトを中心に、今年からは、いままで捨てていたお得なポイントを現金化してみてはどうでしょうか。
|
|
「今月の超目玉特典」と題して、抽選で何名かに少ないマイルで話題のアイテムと交換できる抽選もある(もちろん抽選にはずれた場合はマイルは引かれない)
|
前月までの3カ月間に500マイル以上あると、次の月は「ゴールド会員」として少額から現金化できたりゴールド会員限定アイテムと交換が可能。また、ネットマイルの提携カードに加入しているとゴールド会員の永久資格も得られる
|
■URL
ネットマイル
http://www.netmile.co.jp/
2006/01/13 11:12
|
西村敦子(にしむら あつこ) 1973年東京都生まれ。IT系出版社を経てフリーライター兼編集者に。「お得」「半額」「限定」に弱く、お得サイトを見つけては知り合いにメッセンジャーで送りつけている。ブックマークからリアルの机の上まで、整理が苦手なのが悩み。 |
- ページの先頭へ-
|