● 何を重視するかで選ぶDPEショップも変わる
この連載でも、デジカメ画像のネットプリントサービスはすでに何度かご紹介しています。サービス内容が豊富な上に価格競争も厳しく、利用者側から見ればかなりお得なサービスですから、もう利用されている方も多いことでしょう。
ただ、プリントサービスを提供するサイトはともかく数が多いので、自分に合った「お気に入り」を見つけるまでは、いろいろなネットプリントを試してみるのがおすすめです。
「Lサイズがどこよりも安い」「一眼レフの画像に便利なLWサイズがお得」「色補正がくっきり鮮やかで自分の好み」「大判のプリントがていねい」「支払い方法が便利」「注文から到着まで早い」――などなど、どのショップもそれぞれ個性がありますから、何を重視するかで選ぶショップも変わってくるでしょう。
今回ご紹介するのは、そのなかでも「Lサイズ1枚5.9円」という魅力的な価格と、自然な色補正が特徴のネットプリントショップ「ABC.格安デジカメプリント」です。
● Lサイズ1枚5.9円からの格安ネットプリント
「ABC.格安デジカメプリント」は、Webブラウザ、Windows版の専用ソフト、FTP転送とさまざまな注文方法を持つネットプリントサービスです。FTPでのアップロードに対応しているため、Macintoshユーザーでも安心して利用できますし、専用ソフトを使えば大量の注文でも簡単に行なえます。
プリントできるサイズは、Lサイズ、KGサイズ、2Lサイズ、6Pサイズ、はがきサイズ(黒、赤)の6種類。印画紙には基本的に「ABC.格安デジカメプリント」のオリジナルペーパーが使われますが、Lサイズと2Lサイズのみ、フジカラーペーパーも選択できます。
価格はLサイズのオリジナルペーパーでのプリントを、電子マネーの「ちょコム」で支払うと1枚5.9円から。銀行振り込みなどで前払いすると1枚6.8円、後払いは1枚7.8円になります。フジカラーペーパーの場合はLサイズ1枚12円からとオリジナルペーパーに比べると割高です。
配達は、「通常便」のメール便の場合300枚までは99円、301枚からは無料で、到着までは3~4日かかります。一方「お急ぎ便」を選ぶと300枚まではメール便速達、301枚からは宅配便で届き、どちらも198円。こちらは翌日または翌々日に到着します。ちなみに、1,000枚以上の場合は宅配便で届き、送料は無料。このほか、代金引換も利用できますが、送料600円と代引き手数料が必要になります。
たとえばLサイズで100枚プリントする場合、ちょコム払いだとプリント代の590円(@5.9円×100)と送料の98円(通常便)を合わせて総額688円。ちなみに、ちょコムではななく銀行振り込みの前払いだとLサイズ1枚6.8円のため総額778円、コンビニでの後払いだとLサイズ1枚7.8円の上「コンビニ支払い料金収納手数料」も別途かかるため、総額978円と1枚あたり10円近くになり、お得さが薄れてしまいますのでご注意を。
|
|
Windows版の専用ソフトを使うと、サムネイルを見ながらまとめて画像が指定できるため、アップロードが簡単です
|
アップロードが終わり、Webサイトに登録されたらプルダウンでサイズや枚数を指定します
|
● お得なちょコムへのチャージはクレジットカードやネット銀行から
さて、いちばんお得な支払い方法である「ちょコム」自体を使ったことがない、という方も多いかもしれません。これは、NTTコミュニケーションが運営する「Pちょコム」のサイトで「貯金箱」を開設し、そこにチャージすることで利用できるという、電子マネーのシステムです。
実はこのシステムがなかなかお得。まず開設時にかかる「貯金箱開設料」の300円については、キャンペーン期間中は開設と同時にバックされるため実質無料。また、店舗のリンクから加入すると、1カ月ほど後に100円もバックされます。
作成した「貯金箱」へは、クレジットカードやコンビニのマルチメディア端末、インターネット銀行の決済などで1円単位で指定した額をチャージできるほか、「みずほ銀行」「三菱東京UFJ銀行」の「ワープ送金」も利用可能。クレジットカードの種類によっては、最初だけ「本人認証サービス」の手続きが必要な場合もありますが、基本的にすべてネット上で手続きできます。
どのチャージ方法でも、「貯金箱」へチャージするときの手数料はかかりませんし、「ワープ送金」でのチャージする場合、逆にバックもあります。「ワープ送金」は1万円、2万円、3万円とまとまった額のチャージしか選べないのですが、その分、1万円のチャージで引き落とし額9,950円、3万円のチャージで引き落とし29,750円と、3万円で250円分お得。ちょコムが利用できる店舗でまとまった額の購入をする予定があるなら、この方法を使っても得できるでしょう。
|
|
電子マネー「Pちょコム」のWebサイト。「貯金箱」を開設してチャージし、ネットショップの支払いやポイントの獲得に使うサービス
|
最初にチャージするとき、自動的に300円の「開設料」がかかりますが、開設と同時にバックされるので、もし使い切りたい場合は必要な額から300円引いた額をチャージ額に指定します
|
● ネットプリントにはめずらしい、ナチュラルな色合い
実際の「ABC.格安デジカメプリント」の仕上がりは、かなり自然な色補正。人物写真ではあまり差は感じませんが、風景などのプリントでは、「くっきりはっきり鮮やかに」補正されるプリントに慣れている方には、少々地味に感じるかもしれません。逆に、基本的にあまり強い補正はかかりませんから、メリハリのきいたビビッドな色に補正されるのが苦手という方にはとくにおすすめです。
「ABC.格安デジカメプリント」では、EXIF情報の付いている画像はすべて自動補正が行われ、EXIF情報のない画像は自動補正なしでプリントされます。具体的な補正に関しては「補正について」や「色彩サンプル」を参考にするとわかりやすいでしょう。利用者の2~3割が商業利用のため、プロ向けに詳しい色彩比較画像サンプルを210円で別途販売もしているそうです。
年末年始は人が集まることが多いだけに、普段よりも写真を撮る機会が増える時期でもあります。せっかく撮った写真を「撮りっぱなし」にしないように、撮ったらすぐにプリントしてしまいましょう。「ABC.格安デジカメプリント」のように格安のネットプリントなら、枚数が多くても安心ですよ。
|
|
到着した状態。段ボール地の厚紙入りで大判も安心です
|
2Lサイズ(28円)、6Pサイズ(198円)など大判も比較的安い
|
ちなみに、ケータイの写真をカードサイズでプリントできる「モバフォト」も2008年1月17日からオープンする予定で、12月28日からは先行受付が始まります。
モバフォトは、名刺より少し小さな55×89mmのカードサイズに、背景付きでプリントするサービスです。背景に広告付きを選ぶと1枚3.9円と、こちらもお手軽な価格。カラフルな模様やキャラクターの背景を選ぶこともでき、ケータイに眠ったままのお気に入りの写真をプリントするのにおすすめです。
関連情報
■URL
ABC.格安デジカメプリント
http://photo-cross.jp/
携帯から写真プリントサービス「モバフォト」
http://edpe.9981.ne.jp
Pちょコム
http://www.pchocom.jp/
西村敦子の「使える! まる得サイト」バックナンバー一覧
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/marutoku_backnumber/
2007/12/27 10:56
|
西村敦子(にしむら あつこ) 1973年東京都生まれ。IT系出版社を経てフリーライター兼編集者に。「お得」「半額」「限定」に弱く、お得サイトを見つけては知り合いにメッセンジャーで送りつけている。ブックマークからリアルの机の上まで、整理が苦手なのが悩み。 |
- ページの先頭へ-
|