(向かって左から)クリプトン・フューチャー・メディア代表取締役の伊藤博之氏、開発作業のために記者発表会に出席できなかった「Piapro Studio」担当者のパネル、初音ミク制作担当の佐々木渉氏。伊藤氏によると、「初音ミク V3」に収録した歌声データベースでは、VOCALOID3技術の要であるトライフォンに対応した音素をなるべく多く活用し、滑らかさを実現しただけでなく、元の音素のバラツキを徹底的に調整し、音に磨き込みをかけたという。ただし、「もともと愛着のある初音ミクの声があり、そこから逸脱することは誰も望んでいない」とし、データベースの調整にあたっては「元のニュアンス残しつつ、丹念に磨き込みを行った」。英語用の「初音ミク V3 ENGLISH」について伊藤氏は、日本の音楽制作者が世界に出て行くための“パスポート”になるとも語った