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【音楽配信】

JASRAC、音楽配信会社「イーズ・ミュージック」に関する見解を公開

■URL
http://www.jasrac.or.jp/jhp/kenkai.htm

 社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽配信サービスの新会社「イーズ・ミュージック株式会社」の設立に関連する見解を公開した。現在、JASRACのサイトで読むことができる。JASRACでは、「お問い合わせの多い標記の件についてご説明いたします」としている。

 新会社とJASRACの関連については、メディア・アーティスト協会(MAA)が、疑問を表明していた(本誌11月18日号参照)。MAAによる文書では、設立会見にJASRAC常任理事が一私企業の設立会見に立ち会っている点、JASRACの評議員である向谷氏が自ら出資し代表取締役副社長に就任している点などを疑問点としてあげている。

 JASRACの見解によると、常任理事の会見出席については、「『DAWN 2001』についての記者質問があった場合に詳しく答えられないので、JASRACからも出席して欲しいとの要請があり、担当役員が出向することに同意しました」としている。また、「報道に見られる『JASRACと組んで』や『提携して』という言葉は事実を正確に伝えるものではありませんし、その様な表現は一切しておりません」と強調している。

 ほかには、1曲100円程度とした楽曲の価格についてMAAでは、「あたかもJASRACがその料金での配信を正当だと承認したと受け取られかねない」としていた。それについては、JASRACはコンテンツ提供者ではないとした上で、「金額については配信事業者とコンテンツを提供する側で決めることで、著作者に対する対価(著作物使用料)が適正に支払われるのであれば、JASRACが何かを申しあげるというものではありません」としている。

 今回の新会社設立については、「JASRACと提携」といった新聞報道とともに、設立会見での常任理事の出席(しかも、経営陣とともに円陣を組んで写真撮影)、JASRAC評議員による出資と、誤解される要素も多かった。なお、JASRAC評議員の個人ページに記載された情報によると、向谷氏はJASRACの評議員を辞任した模様。JASRACの「見解」では、向谷氏の動向については一切触れられていないが、評議会内で何らかの議論があったようだ。

('99/11/22)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp