電子認証のNSJ、「日本ボルチモアテクノロジーズ」に社名変更
販売体制を強化しシェア拡大を狙う

■URL
http://www.nsj.co.jp/
http://www.baltimore.co.jp/

代表の春日原氏

　Baltimore社が株式の72.5％を取得し、5月1日よりBaltimore社の日本法人「日本ボルチモアテクノロジーズ」へ移行する株式会社エヌ・エス・ジェー(以下NSJ)。同社が4月27日に記者会見を行ない、第三者割当投資の実施、および販売パートナーを強化して日本での電子認証マーケットにおけるシェア強化に務めることを発表した。
　Baltimore社はアイルランドに本社を置く電子セキュリティ企業で、PKI(公開鍵インフラ）技術分野で世界的に展開している。NSJは以前よりBaltimore社製品の国内総販売代理店であり、今回日本国内での事業地盤強化のため買収された形となる。

　日本法人化に伴い、NSJは4月28日付けで18億7,200万円の第三者割当増資を実施する。主な引き受け先はソフトバンクネットワークス、伊藤忠テクノサイエンス、東京電力など14の企業など。各社増資額の割合は明らかにしなかったが、この増資で資本金の総額は約29億1,000万円、Baltimore社の株式シェアは67.1％になる。
　また電子認証局構築ソフト「UniCERT」をはじめとするPKI製品の販売拡大に向け、新たに8社と販売契約を結び、販売パートナーが17社となったと発表。日本法人の代表取締役社長である春日原森氏は「これまでは主に直販の事業形態をとってきたが追いつかない部分も出てきたため、今後は販売パートナーによる間接販売への比重を高め、より大きな案件への対応を可能にする」と述べ、販売体制強化に向けて意欲を示した。

　同社は4月26日にサイバートラスト社との業務提携に合意しており、これによって認証局ホスティングや証明書発行などを含めた、多彩なPKIソリューションの提供が可能となった。このホスティングを含めた新サービスを「UniCERT Options」と名付け、5月から提供することも明らかにした。

◎関連記事
■【2000年2月8日】NSJ、ボルチモア社のWAP対応セキュリティ製品群を国内発売

(2000/4/27)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]