松井証券は、オンライントレード「ネットストック」の売買動向を公表しているが、これに加えて信用取引動向を7月17日約定分から毎日当日分を速報ベースで公表する。
公表されるのは、信用取引の売買別新規申込・返済申込(金額ベース)、信用取引残高、信用評価損益率の3つ。これまで、投資家が信用取引動向を把握するには、東京証券取引所が発表する信用取引残高(週末集計、翌週水曜日公表)、日本経済新聞社が発表する3市場信用評価損率(週末集計、翌週水曜日公表)、日証金・大証金が発表する信用取引残高(翌日正午発表)の3つがあったが、いずれもタイムラグがある。
そこで、松井証券は自社の当日の動向を当日に公表することで、投資家によりタイムリーに信用取引動向を把握してもらうことを考えて公表することにした。また、今年4月の相場急落時に、信用取引に絡み同証券の経営状況について悪評が流されたが、情報公開を徹底することで、そのような風説で投資家をミスリードすることを防ぐ目的もあるという。
松井証券の信用取引の今年4、5月の順位(シェア)は、東証正会員123社中株数ベースで2位(5月1億9,680万株)、金額ベースで8位(同1,187億1,600万円)となっている。
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なお、公表される情報の信用評価損益率は、信用の建玉(評価額)に対してどのくらい損、もしくは利益をだしているかの比率。例えばマイナス値が多いほど損をしている。また、信用残の倍率は数値が高いほど信用買いが多いことを示しており、この信用買いはいずれ期日を迎えるに連れ売り圧力となるわけだ。
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(2000/7/17)
[Reported by betsui@impress.co.jp]