■URL
http://www.napster.com/
http://www.riaa.com/PR_Story.cfm?id=302
http://www.jup.com/company/pressrelease.jsp?doc=pr000721
米連邦地裁は、音楽ファイル交換ソフト「Napster」を提供する米Napsterに対して、暫定的なサービスの差し止めを命じた。命令は7月28日に発令される。
Napsterは、ユーザーの保有するMP3音楽ファイルを同社のサーバーを介して交換できるソフトとして人気を集めており、これまで2,000万回ダウンロードされている。しかし、違法コピー音楽の交換など音楽著作権の侵害行為の温床になっているとして、米国レコード協会(RIAA)から訴えられていた。それに対しNapsterでは、RIAAの訴えについて、過去の判決例や、言論の自由を保障する米国憲法修正第一条などに基づいて「合法である」と主張している。
RIAAは、連邦地裁の命令に対し「今回の決定は、オンラインミュージックの未来を開くものだ。Napsterの経営陣は、自分達のビジネスには著作権者の許可が必要だということを理解するだろう」とコメントを発表している。
RIAAはこれまで、野放しの違法コピーによりCD売り上げが減少しているとアピールしてきた。しかし、最近、米Jupiter Communicationsは「Napsterのユーザーは、Napsterを使わないユーザーに比べ音楽に費やす支出が増加している」との調査結果を発表しており、レコード会社はNapsterのようなシステムをディストリビューションチャンネルに加えるなど、対処の仕方を考え直したほうがいいと提言している。
なお、現在、Napsterを起動するとCEOのHank Barryからのメッセージが表示される。そこでは「今回の判決は、本質的に『1対1で非商用的なファイルを共有することが法律に反する』ということを指している。我々はNapsterコミュニティの成長のために、今回の決定に対して闘っていく」とアピールしている。
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(2000/7/27)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]